ここ近年、小・中・高校生向けのオンライン学習が徐々に浸透してきました。

- オンライン学習って、どんなサービス?
- どんな子どもにおすすめ?
- メリットとデメリットは?
このような疑問にお答えします。

家庭教師として、15年にわたって小・中・高校生を指導している、筆者が解説します。
オンライン学習とは?

オンライン学習って、どんなサービス?
「オンライン学習」と聞くと、映像授業を見ながら勉強するイメージが強いかもしれません。
しかし、現在のオンライン学習には様々なタイプがあります。
そこで、オンライン学習の内容をタイプ別に簡単にまとめてみました。
- タイプ①:映像授業と演習問題
- タイプ②:講師による添削指導
- タイプ③:講師による個別指導
- タイプ④:オンラインによる集団授業
それぞれのタイプについて、詳しく見ていきましょう。
タイプ①:映像授業と演習問題
1つ目のタイプは、「映像授業と演習問題を使って学習するタイプ」です。
最も一般的なタイプで、予め録画された映像授業の視聴と、テキストを使った問題の演習が中心です。
優秀な講師による分かりやすい授業と、演習問題の数が多いことが特徴です。
オンライン学習の中でも、最もリーズナブルな価格でありながら、映像授業は見放題、演習問題が解き放題である点が魅力です。
タイプ②:講師による添削指導
2つ目のタイプは、「講師による添削指導があるタイプ」です。
一般的なオンライン学習では、演習問題の丸付けは生徒自身が行います。
その一方で、解き終わった問題用紙をメールやFAXで講師に送り、講師による添削指導を提供するタイプもあります。
小・中学生の中には、「先生に丸付けをしてほしい」、「添削指導がある方がやる気が出る」という子どもも少なくありません。
また、間違った問題のヒントや正しい解き方を講師から指導されることで、より理解が深まることは言うまでもありません。
タイプ➂:講師による個別指導
3つ目のタイプは、「映像授業と演習問題だけでなく、講師による個別指導があるタイプ」です。
映像授業を受講するだけでは、内容を十分に理解できないことがあります。そんな時に、講師によるオンラインでの個別指導を受講することができます。
質問に対する解説はもちろん、会社によっては学習状況の確認や進路指導など、サービス内容は各社様々です。
タイプ④:オンラインでの集団授業
4つ目のタイプは、「オンラインで集団授業を受講するタイプ」です。
予め録画された映像授業ではなく、リアルタイムに行われる集団授業にオンラインで出席します。
生徒と先生の双方向でやり取りする、リアルタイムで進行するライブ授業は、学校さながらの発問があるので緊張感もあり、他の受講生の質問する声が聞こえるため刺激にもなります。

一口に「オンライン学習」と言っても、様々なタイプがあります。
なお、上記の4つのタイプを含む、筆者おすすめのオンライン学習は、別の記事で紹介しています。気になる方は、「【中学生向け】高校受験おすすめオンライン学習7選」の記事をご参照ください。
【オンライン学習】こんな子どもにおすすめ

どんな子どもに向いてるの?
このような疑問をお持ちの保護者の方も多いはずです。
そこで、オンライン学習が向いている、またはオンライン学習をおすすめしたい子どもの特徴をまとめてみました。
- 特徴①:学習塾・家庭教師が合わない。
- 特徴②:部活動や習い事が忙しく、決められた時間に受講できない。
- 特徴③:コロナの感染予防をバッチリしたい。
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
特徴①:学習塾・家庭教師が合わない
学習塾や家庭教師など、他のサービスが合わない子どもに、オンライン学習はおすすめです。
映像授業と演習問題が中心のオンライン学習では、講師と会話する必要がありません。
また、自分のペースで学習できるため、「自分で考えて学習したい」という子どもには、是非一度検討してみてほしいと思います。
特徴②:部活動・習い事が忙しい
部活動や習い事が忙しく、学習塾や家庭教師を利用できない中高生にも、オンライン学習はおすすめです。
近年、部活動や学校外の習い事が忙しい中高生が増えています。このような中高生の中には、決められた曜日や時間に、授業を受講することができない中高生も少なくありません。
オンライン学習なら、好きな時間に場所を選ばず受講することができます。部活動や習い事がオフの日や休日の午前中など、隙間時間に利用することで、勉強との両立を図ることも可能です。

習い事が忙しい小学生の中には、中学進学後を想定して、オンライン学習を始めている人も多いですよ。
特徴③:コロナの感染予防をバッチリしたい
オンライン学習は、自宅でオンライン授業を受講するため、新型コロナウイルスの感染リスクはまったくありません。
しかし、それだけがメリットではありません。学習塾のように多人数が利用する施設では、感染拡大時には建物閉鎖や一定期間の休校を余儀なくされることがあります。(2020年4月の緊急事態宣言時には、多くの学習塾が休講に追い込まれました)
そのような影響を受けることがないオンライン学習では、新型コロナウイルスの感染状況の影響を受ける心配がありません。
【オンライン学習】メリットとデメリットは?

オンライン学習のメリットとデメリットは?
個人的にもおすすめなオンライン学習ですが、メリットとデメリットが気になります。
ここでは、家庭教師として15年にわたって小・中・高校生を指導している筆者が、家庭教師目線で指摘する「オンライン学習のメリットとデメリット」について解説します。
オンライン学習のメリット
まずは、オンライン学習のメリットから見ていきましょう。
数多くのメリットがありますが、その中でも学習塾や家庭教師よりも優れている点をまとめてみました。
- メリット①:新型コロナウイルスの感染リスクがない。
- メリット②:映像授業を何度も視聴できる。
- メリット③:どこでも学習できる。
- メリット④:好きな時間に学習できる。
- メリット⑤:他のサービスよりも費用が安い。
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
メリット①:新型コロナウイルスの感染リスクがない
1つ目のメリットは、「新型コロナウイルスの感染リスクがないこと」です。
自宅でオンライン学習を行うため、新型コロナウイルスの感染リスクはまったくありません。
オンライン学習の特徴でもご紹介したように、新型コロナウイルスの感染リスクがないだけでなく、新型コロナウイルスの感染状況の影響を受ける心配がないことは、オンライン学習を利用する大きなメリットだと言えます。
メリット②:映像授業を何度も視聴できる
2つ目のメリットは、「優秀な講師の映像授業を何度でも視聴できること」です。
オンライン学習の映像授業は、選び抜かれた優秀な講師による予め録画された授業です。
撮影用に入念に研究された授業は分かりやすく、視聴しやすいように編集もされています。重要な箇所には字幕が入るなど、視聴する受講生が理解しやすいような工夫が施されています。
そして、そんな映像授業を何度でも繰り返し視聴できることが、オンライン学習の最大のメリットです。

会社によっては、オンライン上の演習問題を何度も解くことができますよ。
メリット➂:どこでも学習できる ※インターネット環境下
3つ目のメリットは、「インターネット環境下であれば、どこでも学習できること」です。
近くに学習塾が無い、家庭教師派遣会社から講師を派遣してもらえない、そんな場所でもオンライン学習なら問題ありません。
親の仕事の都合で海外転勤になっても、何ら問題はありません。海外で生活しながら、オンラインで受講することが可能です。

インターネット環境があれば、自宅以外の場所でも受講することができます。
メリット④:好きな時間に学習できる
4つ目のメリットは、「好きな時間に学習できること」です。
オンライン学習では、予め録画された映像授業を視聴するため、好きな時間に受講することができます。
習い事や部活動などで忙しく、決められた曜日と時間に学習塾に通えない、家庭教師を利用できない、そんな小・中・高校生にとってオンライン学習は非常に利用しやすいサービスです。
隙間時間を利用して勉強する場合や、テスト前に集中的に勉強する場合にも、オンライン学習なら好きな単元から学習することができます。
メリット⑤:他のサービスよりも費用が安い
5つ目のメリットは、「他のサービスよりも費用が安いこと」です。
オンライン学習の大きな魅力の1つが、「費用の安さ」です。
学習塾や家庭教師と比べても、その費用は圧倒的に安価です。
特に、映像授業の受講と演習問題がサービス内容のメインである、スタディサプリや進研ゼミは、月額2,000円(税込)前後から利用できます。
講師による添削指導や、オンライン指導などのサービスを利用する場合はもう少し値が張りますが、それでもサービス内容を考えると十分安いと言えます。
オンライン学習のデメリット
続いて、オンライン学習のデメリットです。
学習塾や家庭教師よりも劣っている点をまとめてみました。
- デメリット①:集中力やモチベーションの維持が難しい。
- デメリット②:本人の「やる気」によって効果に差が出る。
- デメリット③:すぐには質問できない。
それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
デメリット①:集中力やモチベーションの維持が難しい
1つ目のデメリットは、「自宅で1人で勉強するため、集中力やモチベーションの維持が難しいこと」です。
特に、学習塾や家庭教師とは異なり、講師による拘束力がないため、1人で集中して勉強できない小・中・高校生にはおすすめできません。
また、周りのライバルたちの姿が見えないことから、意欲的になれない、といった問題点が指摘されています。

1人では集中力が維持できない小・中・高校生は、映像授業ではなく、講師によるオンライン授業がおすすめです。
デメリット②:本人の「やる気」によって効果に差が出る
2つ目のデメリットは、「子ども自身の『やる気』によって効果に差が出てしまうこと」です。
オンライン学習に限ったことではありませんが、講師による拘束力がないオンライン学習では、子ども自身の「やる気」がなければ効果が期待できません。
※実際、学習塾や家庭教師を利用する親のほとんどが、講師による拘束力を求めています。
子ども自身が、自発的、意欲的に勉強できることが、オンライン学習を利用する際の最低条件です。

このデメリットをどのように改善するかが、サービス提供者側の今後の課題でもあります。
デメリット➂:すぐに質問できない
3つ目のデメリットは、「質問したい時に、すぐに質問できないこと」です。
映像授業と演習問題が中心のオンライン学習では、映像授業の受講中に理解できない内容があっても、誰かに質問することができません。そのため、内容を理解できず、継続して勉強できない恐れがあります。
オンライン学習を利用する際には、講師によるオンライン指導が必要かどうかをしっかり検討し、利用するサービスを選ぶことが大切です。
まとめ
今回の記事では、「オンライン学習のメリットとデメリット」について解説しました。
この記事のおさらいです。
オンライン学習のメリット
- メリット①:新型コロナウイルスの感染リスクがない。
- メリット②:映像授業を何度も視聴できる。
- メリット③:どこでも学習できる。
- メリット④:好きな時間に学習できる。
- メリット⑤:他のサービスよりも費用が安い。
オンライン学習のデメリット
- デメリット①:集中力やモチベーションの維持が難しい。
- デメリット②:本人の「やる気」によって効果に差が出る。
- デメリット③:すぐには質問できない。
オンライン学習には、多くのメリットがありますが、本人の「やる気」によって効果に差が出る、という大きなデメリットもあります。
オンライン学習のメリットとデメリットに加え、お子さんにオンライン学習が向いているかどうかをよく考え、オンライン学習の利用を検討してほしいと思います。
補足:【中学生向け】おすすめオンライン学習
家庭教師歴15年の筆者が厳選する、中学生向けの「おすすめオンライン学習」をまとめました。
オンライン学習を検討されている方に参考になる記事です。
補足:【中学生向け】おすすめオンライン家庭教師
家庭教師歴15年の筆者が厳選する、中学生向けの「おすすめオンライン家庭教師」をまとめました。
オンライン家庭教師を検討されている方に参考になる記事です。
コメント