塾講師や家庭教師をしていると、ここ近年で不登校児童生徒が一気に増えたように感じます。特に、これまでの不登校の理由が「学校でのいじめ」だったのに対し、近年ではスマホやゲームによる勉強離れが原因というケースも見かけるようになりました。

- 学校の勉強は大丈夫かしら…
- 将来の進学は?
- 就職はどうなるの?

このような悩みにお答えします。
そこで、この記事では
- 子どもが不登校になった時に、親が知るべき5つのこととは?
- 親としてどのように接すればよいのか?
- 学校の勉強や進学はどうすればいいのか?
- 学校へは無理してでも通うべきなのか?
親が知るべき5つのこと

これまで普通に学校へ通っていたお子さんが、急に学校へ行きたくなくなると、親としては心配ですね。
「不登校」という言葉に対して、ネガティブなイメージをお持ちの保護者が多いのではないでしょうか?
だから、子どもが学校を休み勝ちになると、どうしても不安になり、学校へ行くように促してしまいます。
それが正解な場合もありますし、反対に不正解な場合もあります。学校へ行きたがらない子どもへの接し方は、答えが1つではないからこそ、多くの保護者が悩まれています。
不登校児童生徒の保護者が知るべき5つのこと
ここでは、子どもが「学校へ行きたがらない」、「学校を欠席する日が増えてきた」という場合に、親として知っておくべきことを5つご紹介します。
あくまで家庭教師として、これまでに複数人の不登校児童生徒をサポートしてきた経験をもとにした個人的な意見ですが、皆さんの参考になれば幸いです。
- 知るべきこと①:日本の不登校児童生徒数は年々増加している。
- 知るべきこと②:子どもが不登校になったら、まずは親が事実を受け入れる。
- 知るべきこと➂:親子で病院を受診し、専門医に相談する。
- 知るべきこと④:定時制や通信制の高校へ進学できるので、無理に学校に通う必要はない。
- 知るべきこと⑤:必要であれば不登校専門の家庭教師のサポートを受ける。
知るべきこと① ▶日本の不登校児童生徒は年々増加している

まずは、下のグラフをご覧ください。
小・中学生の不登校児童生徒数の推移 (平成30年度)
出典:e-Stat政府統計ポータルサイト「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
このグラフは、平成3年から平成30年までの過去約30年間の「不登校児童生徒数の推移」を示したグラフです。
不登校児童生徒数は30年で2倍以上に増加
このグラフから分かることは、平成3年では約7万人だった不登校児童生徒数が、平成30年では約17万人と2倍以上に膨れ上がっていることです。さらに、ここ5年間を見ると、その増加傾向が顕著であることが分かります、
その一方で、児童生徒数は年々減少しているわけですから、

塾講師や家庭教師として指導している立場から見ても、不登校になる子どもを以前よりもよく見かけるようになりました。
不登校の理由にも変化が
そして興味深いのが、「不登校=いじめ」という印象だったのが、ここ近年では決して一概にそうではないということです。
不登校の原因となっているのが、ゲーム中毒やSNS中毒といったケースを目にするようになってきました。
つまり、学校という環境や交友関係に適応できないのではなく、ゲームやSNSといったメディアの世界が不登校の原因となっていることに、私たち大人が気付かなければいけないのです。

この事実をまずは保護者の皆さんに知ってほしいと思います。
知るべきこと② ▶まずは親が事実を受け入れる

お子さんが不登校児童生徒だという事実を受け入れることから始めましょう。
子どもが「学校に行きたくない」と言った時、すぐに学校を休ませる親がまだまだ少ないのが現状です。先ほどもお話ししたように、これまで普通に学校に通っていたので、どうしても学校へ行くように促してしまいます。
しかし、促されることが子どもにとってはかえって学校を遠ざける原因にもなりかねません。
子どもの気持ちを尊重する
そんな時は、無理に「学校へ行きなさい」というのではなく、一度学校を休ませることも大切だと思います。
そして、子どもが学校へ行きたがらないこの状況を
子どもを責めない

学校へ通わない子どもを責めても、何も改善されません。
先ほどお話しした通り、日本は現在「不登校児童生徒の割合」が年々増加している傾向にあります。
このことが意味するのは、昔に比べて、不登校になりやすい環境で子どもたちが生活しているということなのです。
特に、近年の傾向として、「いじめ」が原因ではなく、ゲームやSNSに夢中になり、学校へ行く気力が沸かない子どもたちが増えている気がします。そうなると、親としてはどうしても、まずは子どもを責めてしまう傾向があります。
特に、これまでは学校に通えていたので、「どうして急に学校に行きたくないの?」とか、「勉強についていけなくなるから、頑張って通いなさい。」というような言葉をついつい子どもに言ってしまいます。
また、学校を休みだすと、
- 夜遅くまでSNSやゲームをして起きている
- 昼近くまで寝ている
- 結果、学校を休む
というような悪循環に陥るケースもあり、学校へは行きたいけど、いざ朝になると気持ちが乗らない…
という子どももいます。
このような子どもの場合、特に父親からすると、
- だらだらしている
- 甘えている
- 現実から逃げている
というような印象を受け、到底理解し難い、という意見を耳にします。
私が過去に経験した不登校の中学生の場合も、母親は割と早期に不登校を受け入れられましたが、父親はなかなか受け入れられませんでした。
確かに父親としては、社会に出た後のことを考えてしまうので、どうしても集団生活から孤立してほしくないかもしれません。
しかし、まずは今を乗り切ることが大切です。本人が最も苦しんでいるのです。決して子どもを責めるのではなく、近くにいる家族、特に両親がまず子どもの状況を受け入れることが大切です。
知るべきこと➂ ▶親子で病院を受診する

学校へ通うよりも先にすべきことがあります。
「いじめ」が不登校の原因である場合には、学校現場に働きかける必要があります。
その一方で、近年増えているゲームやSNSに依存し、生活習慣が乱れてしまうことが不登校の原因の場合、学校現場や学習塾の先生に相談することも1つの方法ですが、個人的には、
- 子どもが現在、どのような精神状態なのか
- 子どもにどう接するべきか
- 言ってよいこと、言ってはいけないこと
- させてよいこと、させてはいけないこと
など、とにかく詳しいアドバイスがもらえます。
受診するまでは、子どもへ誤った接し方をしてしまったり、夫婦間の意見の相違で悩むことがあるかもしれません。しかし、実際に受診すると、専門家に言われることで対処の仕方が分かり、状況が好転するきっかけが得られます。

子どもだけでなく、親が抱える悩みについても、相談できると思います
知るべきこと④ ▶無理に学校に通う必要はない

不登校になると、学習の遅れが心配だわ…

結論から言うと、何の心配もありません。
勉強というのは、勉強するタイミングはそこまで重要ではありません。むしろ、どのような環境で勉強するのかが重要です。
つまり、勉強できない精神状態で学校へ行っても、意味がないということです。
だから、学校へ行きたくない気持ちを抱えてまで、
家庭学習用の教材を利用する
学校に行かなくても、家庭で学習するための優れた教材を利用する方法もあります。インターネット教材【すらら】という家庭学習サポート教材なら、さかのぼり学習が可能なため、学年に関係なく必要な内容を学習できるため、自宅での学習におすすめです。
このような家庭学習用の教材を使用することで、学校の遅れに対する不安を軽減することができるため、無理に学校の授業に出席する必要はないのです。
定時制や通信制の高校へ進学する

そこでおすすめしたいのが、定時制や通信制の高校への進学です。
定時制や通信制の高校の場合、中学校での出席日数は合否に影響されないことがほとんどです。さらに、中学校の内容の復習からスタートする学校もあります。
ですから、中学校で不登校になったからと悲観的にならず、是非このような高校をインターネット等で調べてみてほしいと思います。
通信制高校に関する情報を集めることができるおすすめサイトです。
- ズバット通信制高校比較:様々なタイプの通信制高校を比較できるサイト
- なるには進学サイト:通信制高校の詳しい情報を調べる際に便利なサイト
ズバット通信制高校比較では、4つの質問に答えるだけで、お子さんに合う学校を診断し、その学校の資料を無料請求できるので、初めて定時制や通信制の高校を探す際におすすめのサイトです。
なるには進学サイトは、地域や学びたい分野など、目的に応じて学校を探すことができるため、自分に合った学校を全国から探すことができます。学校に通う必要がない定時制高校の特徴を生かし、興味のある分野を学べる通信制高校を探したい方におすすめです。
また、学校説明会や専門学校に関する情報など、幅広い情報が掲載されているため、今後の進路を考える際にも役立つ情報サイトです。
知るべきこと⑤ ▶不登校専門の家庭教師のサポートを受ける

不登校だけど、お子さんに学習意欲がある場合は、家庭教師をおすすめします。
- 親として、受験への準備や学力の低下がどうしても心配…
- 子ども自身も勉強には意欲がある
このような場合には、家庭教師の先生に学習のサポートを依頼してみてはどうでしょうか?
あまり知られていませんが、不登校児童生徒の指導を専門としている家庭教師がいます。学校へ無理に行かせようとするのではなく、専門の家庭教師と共に、学習面の不安をなくすことをおすすめします。
不登校児童生徒を専門とした、おすすめ家庭教師センターを3社ご紹介します。
- おすすめ家庭教師センター①:小・中・高 不登校専門家庭教師 家学
- おすすめ家庭教師センター②:不登校専門の家庭教師 HEP
- おすすめ家庭教師センター➂:学研の家庭教師 不登校コース
なお、家庭教師センターの選び方については、「プロ家庭教師おすすめ!失敗しない家庭教師センターの選び方とは?」の記事をどうぞ。
まとめ
今回の記事では、「【心配しないで】子どもが不登校になった時に、親が知るべき5つのこと」について、私自身の経験を踏まえてお話ししました。
- 日本の不登校児童生徒数は年々増加している
- 子どもが不登校になったら、まずは親が事実を受け入れる
- 親子で病院を受診し、専門医に相談する
- 定時制や通信制の高校へ進学できるので、無理に学校に通う必要はない
- 必要であれば不登校専門の家庭教師のサポートを受ける
不登校児童生徒に!おすすめ家庭教師センター
この記事でもご紹介した、家庭教師センターです。
・毎日通信添削のオンライン家庭教師「きっずゼミ」
※スマホで毎日通信添削とオンライン家庭教師による指導を受けられる通信教育。
・小・中・高 不登校専門家庭教師 家学
※不登校改善率98.6%の家庭訪問サービスの家庭教師。
・不登校専門の家庭教師 HEP
※毎週1回、家庭教師が自宅に訪問することで、日常的な学習習慣を身につけることができる。
・学研の家庭教師 不登校コース
※不登校児童生徒をサポートする専門のコース・講師陣・スタッフ体制で、勉強だけでなくメンタル面や生活面のサポートが充実。
通信制高校のおすすめ情報サイト
この記事でもご紹介した、通信制高校のおすすめ情報サイトです。
・通信制高校の比較サイト「ズバット通信制高校比較」
※簡単な質問に答えるだけで、あなたに合う学校の診断と気になる学校の資料を無料請求できる。
・通信制高校の情報サイト「なるには進学サイト」
※全国の通信制高校の詳しい情報を調べることができ、気になる学校は一括無料資料請求できる。
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