【国立中学受験】おすすめの受験対策の方法まとめ【プロが解説】

小学生

国立中学受験の指導を始めて16年が経過しました。
国立中学受験に関する知識がたまってきたので、受験対策の方法についてまとめようと思います。

【国立中学の受験対策】ベストな方法を知るために

国立中学の入学試験は、私立中学のそれとは大きく異なります。
調査書や面接、作文の有無はもちろん、筆記試験に至るまで全くの別物です。

これから国立中学受験をお考えの方は、こうした国立中学の入試制度から理解されることをおすすめします。その理由は、国立中学だけを受験する場合と、私立中学も受験する場合とで、受験対策の方法が異なるためです。

この記事では、そんな国立中学の入試制度の特徴を実例を交えて紹介しつつ、お子さまに最適な受験対策の方法について解説します。

読んでほしい人

国立中学に関心がある保護者/国立中学を受験する受験生の保護者

この記事を読むことで、国立中学の入試制度を理解することができます。そして、お子さまに最適な受験対策の方法が分かります。

それでは、早速まとめていきます。

もくじ

【1】国立中学の入試制度を理解する

【2】私立中学の受験対策との違いを理解する

【3】受験対策の方法を理解する

【4】まとめ

【1】国立中学受験の入試制度を理解する

これから国立中学受験をお考えの方は、まずは入試制度について理解することが大切です。一般的な中学受験を意味する私立中学とは大きく異なるので、ここを理解していないと受験対策を失敗します。

とはいえ、そこまで難しくはありません。では、実際にどう違うのか見ていきましょう。

1-1.入試制度の特徴

入試制度の大きな特徴は次の3点です。

  • 調査書の提出が必要
  • 面接や作文、実技試験の実施
  • 筆記試験の内容

調査書の提出が必要

国立中学受験の大きな特徴が、出願時に調査書の提出が必要な点です。
私立中学受験では、推薦入試などを受験する場合を除いて、原則として調査書の提出は不要です。

調査書は学校の担任の先生に依頼し、通知表の成績を参考に作成してもらうため、普段の学校での成績が受験の合否に影響するということです。国立中学受験では、受験勉強だけでなく学校の成績も重要なのです。

なお、調査書の合否への影響や作成依頼の方法については、「【国立中学受験】調査書の中身と合否への影響【依頼の方法も解説】」の記事で解説しています。

面接や作文、実技試験の実施

こちらも私立中学ではほとんど実施されない内容です。
ただし、上記の全てが実施されるのではなく、学校によって実施される試験は異なります。

例えば、奈良教育大学附属中では面接が、大阪教育大学附属池田中では2次選考で音楽、図工、体育、家庭からの1教科選択の実技試験が実施されます。

いずれにしても、筆記試験とは別に何らかの試験が実施されるという特徴があります。

筆記試験の内容

私立中学の入学試験における筆記試験は、算数、国語、理科、社会の4教科で実施されることが一般的です。学校によっては、2教科受験や3教科受験が可能です。
そして、筆記試験の内容は教科書を逸脱するような内容が出題されることが一般的です。

一方、国立中学の筆記試験では、教科書の内容を中心に一部で発展的な内容が出題される程度です。そのため、筆記試験の内容だけをみると、圧倒的に難易度は下がります。

また、奈良女子大学附属中のように、複数の教科を混ぜた筆記試験を実施するなど、特徴的な筆記試験を実施している学校もあります。

1-2.附属小学校からの内部受験

ほとんどの国立中学受験の募集人数には、附属小学校からの内部進学者が含まれます。
※この内部進学者とは、一般入試に先立って行われる、附属小学校からの進学希望者を対象とした内部受験の合格者を意味します。

つまり、一般入試における募集人数は、この内部受験の合格者数を差し引いた人数だということです。

分かりやすい例として、2019年度の奈良教育大学附属中の入試結果をご紹介します。

国立中学受験:附属小学校からの入学を検討する

上記のデータから、男子の合格者56名のうち30名が、女子の合格者80名のうち37名が内部受験の合格者だと分かります。そして、全体では136名のうち実に約半数の67名が内部受験の合格者なのです。
※しかも、内部受験では受験者67名が全員合格しています。

つまり、奈良教育大学附属中の一般入試では、実質的には募集人数の約半数の合格枠を競わなければいけないのです。

この附属小学校からの内部受験を理解しておくことが、国立中学の受験対策において非常に重要です。重要なことなので繰り返しますが、一般入試における合格枠は、内部受験の合格者数を差し引いた約半分の枠しかありません。

【2】私立中学の受験対策との違いを理解する

国立中学の入試制度の特徴を理解できたかと思います。
その内容を踏まえた上で、受験対策における私立中学との違いを見ていきましょう。

2-1.私立中学と共通する対策内容

結論としては、算数、国語、理科、社会の基礎学力に関する対策のみです。
と言っても、教科書を逸脱する内容は含みませんので、私立中学の受験対策の冒頭のみが共通する程度です。

志望校の過去問を解くまでの受験勉強のボリュームは、国立が1に対して私立が10のイメージ。この1に当たる部分の対策のみが共通している感じです。国立と私立の差に当たる9には、膨大な量の教科書を逸脱する内容が含まれます。

受験勉強に使用する問題集も異なる

私立中学と共通する基礎学力に関する対策であっても、使用する問題集は異なります。

私立中学の受験対策では、その後に学習する発展的な内容を見据えた問題集を使用します。一方、国立中学の受験対策では、教科書に準拠した比較的易しい問題集がおすすめです

その理由は、国立中学の受験対策では発展的な内容の理解よりも、基礎学力の定着を重視した学習が大切なためです。

なお、国立中学の受験対策に使用する問題集は、「【国立中学受験】プロがおすすめする参考書と問題集【厳選6冊】」の記事にまとめています。

2-2.私立中学と異なる対策内容

結論としては、上記2-1でご紹介した基礎学力に関する受験対策以外は全てが異なります。

国立中学の受験対策では、教科書を軸に基礎学力の定着を図った後は、特徴のある志望校の入学試験の過去問を使った受験対策を行います。もちろん、時間的な余裕があれば受験用の問題集を解いても構いませんが、極端な話をすれば教科書と入学試験の過去問だけでも合格は可能です。←実際にそんな受験生はいます。

分かりやすい例が、大阪教育大学附属天王寺中の募集要項で紹介されている2次試験・検査Ⅲの参考問題です。社会と音楽、家庭、図画工作をミックスした問題で、こうした問題の対策には、受験用の問題集を解いてもあまり意味がありません。それよりも、教科書を深く理解することが必要です。

また、受験勉強と並行して調査書の準備や面接、作文、実技試験などの対策が必要です。総合的に、私立中学の受験対策とは約9割の内容が異なると思って頂いて構いません。

2-3.国立中学の受験対策の特徴

国立中学の受験対策の特徴にも触れておきます。
上記の国立中学の受験対策は、受験生によっては小6からでも間に合います。

その理由は、それだけ国立中学受験では基礎学力が重視されているからです。
上記でもご紹介した、大阪教育大学附属天王寺中の2次試験・検査Ⅲの参考問題が物語っているように、入試問題では教科書の内容を中心に出題されています。

そのため、入学試験の過去問を中心に的確な受験対策を行えば、受験生によっては短期間の受験対策でも十分に勝機があります。私立中学の受験対策で有名な、数年間にわたる受験戦争は必要ありません。

【3】受験対策の方法を理解する

国立中学の受験対策の方法は下記の通り。

  • 学習塾に通う
  • 家庭教師を利用する
  • 自分で勉強する(塾なし受験)

個人的には、どの方法でも問題なしと考えています。
たまに質問されますが、国立中学の受験対策はそこまでボリュームがないので、他の習い事と両立しながらでも十分可能です。

あとは、「生活スタイルにあった受験対策の方法を選べばよし」です。

3-1.学習塾に通う

最もオーソドックスな方法です。
ただし、国立中学受験の専門塾か、国立中学受験のクラスがある学習塾に限ります。

学習塾に通うメリットは、志望校に絞った受験対策を受講できる点です。志望校の合格実績がある学習塾なら対策内容にも期待できますし、安心して通うことができると思います。

面接や作文の対策を行うなど、1から10を指南してもらえるのが学習塾です。他の方法よりも費用は高めですが、リターンは大きいかと思います。

なお、関西エリアの国立中学受験に強い学習塾は、「【関西・大阪】国立中学受験に強い学習塾まとめ【おすすめ4選】」の記事にまとめています。

3-2.家庭教師を利用する

自宅で家庭教師に指導してもらう方法です。
ちなみに、国立中学の受験勉強に必要な参考書と問題集は、市販のもので全てそろいます。

私立中学と国立中学の両方を受験されたい方におすすめです。
進学塾での私立中学の受験対策をメインに、国立中学の受験対策のみを家庭教師に依頼する方もいます。

なお、中学受験におすすめな家庭教師派遣会社は、「入会金無料あり:指導者の筆者が中学受験におすすめする家庭教師5社」の記事にまとめています。

3-3.自分で勉強する(塾なし受験)

最もハードルは高いですが、国立中学受験では十分に勝機がある方法です。

先ほども少し触れましたが、受験勉強に使用する教材は市販のもので全てそろいます。ただし、受験勉強でのつまずきをフォローできる指導者が近くにいることが大前提。受験生本人だけでは難しいかと思います。

最大のネックは、面接や作文、実技試験の対策。受験の直前期だけなど、状況に応じて学習塾や家庭教師を活用することも想定しましょう。

なお、塾なし受験で使用する参考書と問題集は、「【国立中学受験】プロがおすすめする参考書と問題集【厳選6冊】」の記事にまとめています。


また、塾なし受験で合格するための勉強法は、「【受験勉強はいつから?】国立中学受験の塾なし受験の勉強法」の記事で解説しています。

【4】まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。
この記事では、筆者自身の16年間にわたる指導経験をもとに、国立中学の受験対策について解説しました。学校によって多少の差はあるかもしれませんが、多少なりとも参考になれば幸いです。

また、国立中学の受験対策でお悩みの方は、ブログのお問い合わせフォームからご連絡いただければ、可能な限り回答します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました