【国立中学受験】おすすめの受験対策の方法まとめ【プロが解説】

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国立中学受験の指導を始めて17年が経過しました。

国立中学受験に関する知識がたまってきたので、受験対策の方法についてまとめようと思います。

【国立中学の受験対策】ベストな方法を知るために

国立中学の入学試験は、私立中学とは大きく異なります。

調査書や面接、作文の有無はもちろん、筆記試験に至るまで全くの別物です。

これから国立中学受験をお考えの方は、こうした国立中学の入試制度の理解から始めることをおすすめします。その理由は、国立中学だけを受験する場合と、私立中学も受験する場合(通称、ダブル受験)とで、受験対策の方法が異なるためです。

この記事では、そんな国立中学の入試制度の特徴を実例を交えて紹介しつつ、受験対策のベストな方法について解説します。

読んでほしい人

国立中学に関心がある人/国立中学を受験する受験生の保護者

この記事を読むことで、国立中学の入試制度を理解することができます。そして、お子さまにベストな受験対策の方法が分かります。

それでは、早速まとめていきます。

もくじ

【1】国立中学の入試制度

【2】私立中学の受験対策との違い

【3】受験対策の方法

【4】まとめ

【1】国立中学の入試制度

これから国立中学受験をお考えの方は、まずは入試制度について理解することが大切です。一般的な中学受験を意味する私立中学とは大きく異なるので、ここを理解していないと受験対策を失敗します。

とはいえ、そこまで難しくはありません。実際にどう違うのか、詳しく見ていきましょう。

1-1.入試制度の特徴

入試制度の主な特徴は次の3点です。

  • 調査書を提出する必要がある
  • 面接や作文、ディベートなどの実技試験がある
  • 筆記試験の内容

調査書を提出する必要がある

まずは、出願時に調査書を提出する必要がある点です。

私立中学受験では、推薦入試などを受験する場合を除いて、原則として調査書の提出は不要です。

調査書は学校の担任の先生に依頼し、通知表の成績を参考に作成してもらうため、学校の通知表の成績が受験の合否に影響するということです。

なお、調査書の合否への影響や作成依頼の方法については、「【国立中学受験】調査書の中身と合否への影響【依頼の方法も解説】」の記事で解説しています。

面接や作文、ディベートなどの実技試験がある

こちらも私立中学ではほとんど実施されない内容です。ただし、実技試験の内容は学校によって異なります。

例えば、奈良教育大学附属中では面接が、大阪教育大学附属池田中では2次選考で音楽、図工、体育、家庭からの1教科選択の実技試験が実施されます。

いずれにしても、筆記試験とは別に何らかの実技試験が実施されるということです。

筆記試験の内容

私立中学の入学試験における筆記試験は、算数、国語、理科、社会の4教科で実施されることが一般的です。(学校によっては、2教科受験や3教科受験も可能です。)そして、筆記試験の内容は教科書を逸脱するような内容が出題されることがほとんどです。

一方、国立中学の入学試験における筆記試験は、教科書の基本的な内容を中心に、一部で発展的な内容が出題される程度です。そのため、筆記試験だけをみると、圧倒的に難易度は下がります。

ただし、奈良女子大学附属中のように、主要4教科に副教科を混ぜた(「表現」と呼ばれる)筆記試験を実施するなど、特徴的な筆記試験を実施している学校もあります。

1-2.附属小学校からの内部受験

ほとんどの国立中学受験の募集人数には、附属小学校からの内部進学者が含まれます。
※内部進学者とは、一般入試に先立って行われる、附属小学校からの進学希望者を対象とした内部受験の合格者を意味します。

つまり、一般入試における募集人数は、この内部受験の合格者数を差し引いた人数だということです。

分かりやすい例として、2019年度の奈良教育大学附属中の入試結果をご紹介します。

国立中学受験:附属小学校からの入学を検討する

上記のデータから、男子の合格者56名のうち30名が、女子の合格者80名のうち37名が内部受験の合格者だと分かります。そして、全体では136名のうち実に約半数の67名が内部受験の合格者なのです。(しかも、内部受験では受験者67名が全員合格しています。)

つまり、奈良教育大学附属中の一般入試では、実質的には募集人数の約半数の合格枠を競わなければいけないのです。

この附属小学校からの内部受験を理解しておくことが、国立中学の受験対策において非常に重要です。大切なことなので繰り返しますが、一般入試における合格枠は、内部受験の合格者数を差し引いた約半分の枠しかありません。

【2】私立中学の受験対策との違い

国立中学の入試制度の特徴を理解できたかと思います。

それを踏まえた上で、受験対策の方法における私立中学との違いを見ていきましょう。

2-1.私立中学と共通する受験対策

結論としては、私立中学と共通する受験対策は、4教科の基礎学力に関する内容のみです。

しかも、私立中学の入学試験で出題されるような教科書を逸脱する内容は含まないので、私立中学の受験対策の冒頭のみが共通する程度です。

志望校の過去問を解くまでの受験勉強のボリュームは、私立が10に対して国立が1のイメージ。この1に当たる部分の対策のみが共通している感じです。差に当たる9には、膨大な量の教科書を逸脱する内容が含まれます。

受験勉強に使用する問題集も異なる

私立中学と共通する基礎学力に関する対策であっても、使用する問題集は異なります。

私立中学の受験対策では、その後に学習する発展的な内容を見据えた問題集を使用します。一方、国立中学の受験対策では、教科書の基本的な内容を復習できるような問題集を使用します。

なお、国立中学の受験対策に使用する参考書と問題集は、「【国立中学受験】プロがおすすめする参考書と問題集【厳選6冊】」の記事にまとめています。

2-2.私立中学と異なる受験対策

結論としては、上記2-1でご紹介した基礎学力に関する内容を除いて、すべてが異なります。

国立中学の受験対策では、教科書を中心に基礎学力の定着を図った後は、志望校の入学試験の過去問を使った受験対策を行います。

もちろん、時間に余裕があれば受験用の問題集を解いても構いませんが、極端な話をすれば教科書と入学試験の過去問だけでも合格は可能です。←実際にそんな受験生はいます。

分かりやすい例が、大阪教育大学附属天王寺中の募集要項で紹介されている「2次試験・検査Ⅲの参考問題」です。(※現在は閲覧できません。)社会と音楽、家庭、図画工作をミックスした問題なのですが、こうした問題の対策に受験用の問題集を解いてもあまり意味がありません。それよりも、教科書を深く理解することの方が重要です。

また、受験勉強とは他に調査書の準備や、面接や作文、ディベートなどの実技試験の対策が必要です。総合的に見れば、私立中学の受験対策とは約9割が異なると思っていただいて構いません。

2-3.国立中学の受験対策の特徴

国立中学の受験対策の特徴にも触れておきます。

上記の国立中学の受験対策は、受験生によっては小6からでも間に合います。

その理由は、国立中学受験では基礎学力が重視されるからです。先ほどご紹介した、大阪教育大学附属天王寺中の「2次試験・検査Ⅲの参考問題」のように、入学試験では教科書の内容を中心に出題されています。

そのため、入学試験の過去問を中心に的確な受験対策を行えば、受験生によっては短期間の受験勉強でも十分に勝機があります。私立中学受験で有名な、数年間にわたる受験戦争は必要ありません。

なお、国立中学受験で重視される基礎学力の具体的な内容については、「【私立中学とは異なる】国立中学受験に必要な「総合的な学力」とは?」の記事で解説しています。

【3】受験対策の方法

国立中学の受験対策の方法は下記の通り。

  • 学習塾に通う
  • 家庭教師を利用する
  • 自分で勉強する(塾なし受験)

個人的には、どの方法でも問題なしと考えています。国立中学の受験対策はそこまでボリュームがないので、他の習い事と両立しながらでも十分可能です。

あとは、「お子さまにピッタリな受験対策の方法を選べば良し」です。

3-1.学習塾に通う

最も一般的な方法です。

ただし、上記で解説した通り、国立中学の受験対策は私立中学とは異なるので、

  • 国立中学受験の専門塾
  • 国立中学受験クラスがある学習塾

のどちらかに限ります。

学習塾に通うメリットは、面接や作文、ディベートなどの実技試験の対策までを受講できる点です。それなら、志望校の合格実績がある学習塾を選ばなければ意味がありません。

志望校の合格実績があるということは、「合格させる方法を知っている」学習塾だという証なのです。

なお、関西エリアの国立中学受験に強い学習塾は、「【関西・大阪】国立中学受験に強い学習塾【おすすめ3選】」の記事にまとめています。

3-2.家庭教師を利用する

続いて、家庭教師を利用する方法です。学習塾に次いで利用者が多い方法です。

家庭教師を利用するメリットは、個別に指導を受けることができる点です。

  • 集団授業についていけなかった
  • 苦手な教科や単元がある
  • 本人のペースで学習を進めたい
  • 入学試験まで時間がない

といった受験生には、学習塾よりも家庭教師の方が効果が期待できるでしょう。

ただし、家庭教師の指導経験や指導力が受験の合否に影響することを忘れてはいけません。面接や作文、ディベートなどの実技試験の対策ができる、国立中学受験の指導経験がある家庭教師を派遣してもらえる会社を選ぶようにしてください。

なお、国立中学受験におすすめな家庭教師派遣会社は、「【国立中学受験】プロがおすすめする家庭教師5社【選び方も解説】」の記事にまとめています。

3-3.自分で勉強する(塾なし受験)

最もハードルは高いですが、国立中学受験では十分に勝機がある方法です。

国立中学の受験勉強に使用する教材は市販のものですべてそろいます。そのため、今すぐにでも「塾なし受験」はスタートできます。

ただし、受験勉強でのつまずきをフォローできる指導者が近くにいることが大前提。受験生本人だけではなかなか難しいと思います。

最大のネックは、面接や作文、ディベートなどの実技試験の対策です。必要なら、受験の直前期だけでも学習塾や家庭教師を利用することも想定しておきましょう。

なお、「塾なし受験」で使用する参考書と問題集は、「【国立中学受験】プロがおすすめする参考書と問題集【厳選6冊】」の記事にまとめています。


また、「塾なし受験」の勉強法は、「【受験勉強はいつから?】国立中学受験の「塾なし受験」の勉強法」の記事で解説しています。

【4】まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

この記事では、筆者自身の17年間にわたる指導経験をもとに、国立中学の受験対策について解説しました。学校によって多少の差はあるかもしれませんが、多少なりとも参考になれば幸いです。

また、国立中学の受験対策でお悩みの方は、ブログのお問い合わせフォームからご連絡いただければ、可能な限り回答します。

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