受験生の保護者にとって、大きな悩みの1つが「子どものゲーム、スマホ離れができないこと」ではないでしょうか?

- 受験生なのに、ゲームやスマホに夢中で勉強しない…
- ゲームやスマホを没収した方がいいの?
- どうすれば受験勉強に集中するの?
このような悩みにお答えします。

塾講師・家庭教師として、15年にわたって中学・高校受験対策を指導している、筆者が解説します。
【ゲーム・スマホ】没収しても勉強しない

ゲームやスマホを没収した方がいいの?
受験シーズンが近づいているのに、なかなか子どもの受験モードにスイッチが入らない。相変わらずゲームやスマホに没頭している…
そんな姿を見ると、親としてはゲームもスマホも没収したくなるのではないでしょうか?
しかし、ゲームやスマホを没収したからといって、子どもが勉強をする訳ではありません。
【ゲーム・スマホ】没収は逆効果
子どもにとって、ゲームやスマホが日常生活の一部となっている場合、それらを突然奪われることは生活に支障をきたすことになります。
これまで、長年にわたってゲームやスマホが生活の中での大きな部分を占めてきたとすれば、その時間が無くなることは、まったく新しい生活スタイルを強要されることになります。

この新しい生活スタイルに慣れる作業は、大人であっても相当難しいことです。
没収すると生活に支障をきたす
受験生にとって、ゲームやスマホに没頭しない方が望ましいことは言うまでもありません。長時間にわたってゲームやスマホに夢中になれば、それだけ勉強時間は奪われます。
しかし、長年にわたってゲームやスマホを使用してきた子どもにとって、これらが生活の一部となってしまているため、無いと生きていけないのです。
もし、強制的に突然没収されれば、生活に支障をきたすはずです。そして、ゲームやスマホによって奪われた娯楽の埋め合わせを探す必要が出てきてしまうのです。
親子喧嘩の時間こそが無駄
受験生なのにゲームやスマホをする子どもの姿に、つい腹が立ってしまう、小言を言ってしまう、皆さんもそんな経験ありませんか?
見兼ねてゲーム機を祖父母の実家に預かってもらったり、押し入れに隠したり…そんな受験生を持つ家庭も少なくありません。
しかし、そんな家庭では、ゲームやスマホの没収による親子喧嘩を避けて通ることができません。挙句の果てに、親子喧嘩が原因で勉強を放棄する受験生までいるのが現実です。
【おすすめ解決策】使用時間を減らす
ゲームやスマホを没収することは、効果的な方法とは言えません。
しかし、長時間にわたるゲームやスマホの使用は、受験生に必要な勉強時間が奪われることに繋がります。
そこで、ゲームやスマホを完全に没収しなくても、使用時間を減らすという方法で勉強時間を確保することが必要です。

少しずつ使用する時間を減らし、家庭の中から受験に向けた雰囲気を作っていくことが大切です。
受験生にも「息抜き」は必要

さすがに息抜きも必要だよ…
たとえ受験生でも、1日中集中力を持続できる訳ではありません。
大人の社会でも、「いい仕事をするためには、適度な息抜きが必要」と言います。
ゲームやスマホに限らず、受験生にも適度な娯楽や息抜きが必要です。
「ゲーム・スマホ=悪」ではない
生活の中での娯楽や息抜きは、人それぞれです。
ゲームやスマホが好きな子どももいれば、テレビや読書、スポーツが好きな子どももいます。
そして、これらの娯楽はどんなものでも構いません。大切なことは、短時間で受験勉強のストレスが発散できることです。ストレスを発散させる最善の方法である娯楽に、制限を設ける必要はありません。
【ゲーム・スマホ】ルールを作ることが鉄則

どうやって管理すればいいの?
ゲームやスマホの使用を認めたとしても、受験生である以上、受験勉強が中心の生活を送る必要があります。
当然ですが、ゲームやスマホが中心の生活ではいけません。
そこで、ゲームやスマホに限らず、娯楽や息抜きである「遊びの時間」にルールを設けなければいけません。
親子でルールを決める
まずは、親子でルールを決めましょう。
特に、両親とお子さんの3人で、しっかりと話し合いをした上で、ルールをすることをおすすめします。
参考:具体的な「ルール」の例を紹介します
ここでは、実際に受験生を持つ家庭で実践されている「ゲームやスマホ」に関するルールをいくつかご紹介します。
ちなみに、個人的に最も効果的だと感じているルールは、下記のツイートの通り。
受験生の自宅でのスマホについて
様々な意見がありますが、どんなルールよりも、やっぱり「自室への持ち込み禁止」が最も効果的な気がします。
これを実践できている受験生が、結果的に志望校合格を手繰り寄せている気がしてなりません💦#受験生 #中学生 #小学生 #高校受験 #中学受験 #スマホ
— pandablog@プロ家庭教師 (@panda332018) November 11, 2021
15年間の指導経験から、「自室への持ち込み禁止」というルールが、受験生を志望校合格に導く最善の方法だと感じています。
その他には、下記のようなルールを設けている家庭がありましたので、紹介しておきます。
- 1日の使用時間の制限を設ける。
- 夜10時以降は、原則として使用を禁止する。
1日の使用時間は、平日なら30分~1時間、休日なら2時間までなど、具体的な時間を決めます。
夏休み以降は、9月からは毎月少しずつ減らしていく、という方法もあります。
また、1日の使用時間に制限を設けるだけでなく、夜10時以降は親に預けて使用できなくする方法も効果的です。
その理由は、たとえ使用時間を決めていても、親の就寝後はルールを守っているのかチェックができないためです。

規則正しい生活を送るためにも、夜間のゲームやスマホの使用を禁止することは有効なルールです。
ペナルティーを設ける
たとえルールを決めても、それを守れないことがあります。
そこで、「ペナルティー」を設けることをおすすめします。
ペナルティーと聞くと、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、子どもを見くびってはいけません。あの手、この手で言い訳をしたり、たとえルールを破っても気にもしないこともあります。
補足:親子で解決が難しいなら「家庭教師」もあり

親子で解決できそうにない…
上記でご紹介したような、親子でのルール作りが難しい場合には、「家庭教師に依頼する方法」があります。
中学生になると、親の言うことは聞かないけれども、家庭教師との約束なら守る、そんな中学生も珍しくありません。
家庭教師にゲームやスマホに関するルール作りとその管理、更には受験に向けた勉強のスケジュール管理をしてもらうと、解決に繋がるかもしれません。

実際、このような依頼は少なくありません。
まとめ
今回の記事では、「【小6・中3保護者向け】受験生のゲーム・スマホのおすすめ管理方法」について解説しました。
この記事のおさらいです。
- ゲームやスマホを没収しても、勉強しないどころか、逆効果になる恐れがある。
- 受験生にも娯楽や息抜きの時間は必要。
- 親子でルールを決め、ルールを守ってゲームやスマホを使用することが大切。
受験生にとって、最も大切なことは受験に向けてモチベーションを高めていくことです。
ゲームやスマホを没収するよりも、少しずつ時間を減らしていくことで、親子そろって徐々に受験への意識や雰囲気を盛り上げていくことをおすすめします。
使用時間を減らしながら、ゲームやスマホを上手に使い続けることで、受験へのモチベーションを高めることに繋がるかもしれません。
最後に、受験に役立つ関連記事をまとめておきます。
勉強中のイヤホンについて
受験勉強を含め、中学生や高校生の勉強中のイヤホンにお悩みの保護者の方は、下記の記事をご参照ください。
» 勉強中のイヤホンはOK?勉強中の音楽で注意すべき点とは?
中学生が勉強するようになる方法
なかなか勉強しない中学生のお子さんにお困りの方は、下記の記事をご参照ください。
以上、「受験生のゲーム・スマホ没収は逆効果!おすすめの管理方法」についてでした。
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