中学生には学習塾か家庭教師のどちらが良いのかしら?実際に教えている塾講師や家庭教師の意見を聞いてみたい。
このような疑問にお答えします。
この記事の内容
- 【中学生】塾より家庭教師がおすすめな理由【4つある】
- 【経験談】筆者がプロ家庭教師を選んだ理由
記事の信頼性
この記事を書いている筆者は、塾講師・家庭教師での中学生の指導歴17年ほど。
これまでに、1000人以上の中学生を指導してきました。
この記事では、塾講師と家庭教師の両方を経験したことがある現役プロ家庭教師の筆者が、学習塾よりも家庭教師がおすすめな理由について解説します。
結論としては、学習塾よりも家庭教師が断然おすすめです。特に、成績が悪い中学生ほど家庭教師を選ぶべきです。その証拠に、学習塾から家庭教師に切り替える中学生は多いですが、家庭教師から学習塾に切り替える中学生は見たことがありません。
というわけで、学習塾と家庭教師で迷っている中学生の保護者に向けて、筆者が家庭教師として実際に指導している内容や保護者から耳にした質問なども紹介しながら、納得・安心して家庭教師を選んでもらえるような記事を執筆します。
【中学生】塾より家庭教師がおすすめな理由【4つある】
- 理由①:学習管理をしてもらえる
- 理由②:暗記テストをしてもらえる
- 理由③:家庭教師の交代がない
- 理由④:費用対効果が良い
他にも様々な理由があるのですが、主な理由は上記の4つです。
家庭教師の良さが伝わるように、学習塾と比較する形で解説していきます。
理由①:学習管理をしてもらえる
ほとんどの学習塾では、宿題を出すだけで丸付け、やり直しは本人任せです。そのため、中には宿題の答えを写したり、やり直しをしない中学生も少なくありません。
また、授業や宿題の内容は全員が同じです。これでは、授業のペースが早すぎたり、宿題の量が多すぎて、効果が出ないこともあり得ます。
こうした個別の対応(これを学習管理と言います)がない学習塾では、成績が上がらないことも珍しくありません。
家庭教師による学習管理とは?
その点、家庭教師は授業の内容やペース、宿題の量まで、すべてを生徒に合わせて行います。これが学習管理です。
参考までに、筆者が行なっている学習管理の内容を公開します。
– 授業の内容を踏まえて、次回の授業までの宿題を生徒と一緒に決めます。
・学校のワーク
・漢字ドリル
・問題集
・暗記テスト
これらの内容をどの日に勉強するのか、カレンダーに記入していきます。学校の課題(提出物)も含みます。
※次回の授業までの学習計画を立てることで、生徒本人の生活リズムが変わります。(よし、やるぞ!という気持ちが生まれます)
■ 宿題の確認
– 前回の授業で出した宿題は、すべて筆者が目視で確認します。理由は下記の内容をチェックするためです。
・答えを写していないか
・誤った解き方をしていないか
・誤字や脱字がないか(特に英語のスペルミス)
※これは、生徒のミス・誤解に家庭教師が気付くための作業でもあります。この時に間違いを指摘することで、生徒の学力が上がります。(先生が直接確認することで、生徒の宿題へのやる気も変わります)
■ 宿題の質問と解説
– 宿題の中から、不正解だった問題と分からなかった問題の質問に答えます。そして、質問の内容を理解できたかどうかを確認するための宿題をさらに出します。
学習管理が家庭教師の強み
学習管理をすることで、生徒と家庭教師の距離感が一気に近づきます。
自分1人ではなく、家庭教師の先生がそばに付いてくれているから安心!
こんな感覚を持つことができます。
この感覚は、学習塾ではなかなか難しいものです。マンツーマン指導の家庭教師ならではの強みですね。
宿題の重要性を理解させる
そのためには、宿題をしなければ授業が成立しません。
少なくとも、筆者が担当している生徒は答えの丸写しはあり得ません。答えを丸写しして学習塾に通っている中学生とは比べ物になりません。
理由②:暗記テストをしてもらえる
学習塾に通っても成績が上がらない原因の1つに、「勉強したつもり」や「暗記したつもり」が挙げられます。
この、「〜したつもり」の状態でテスト当日を迎えている中学生は少なくありません。
単純に勉強のやり込み具合が甘いのですが、それを指摘する存在がいないと、いつまで経っても中途半端な勉強を続けてしまいます。
【定期テスト】9割が暗記です
中学校の定期テストは、(良いか悪いかは別として)9割が暗記です。
暗記すれば良い点数が取れますし、暗記しなければ良い点数は取れません。
だから、暗記しなければいけない内容は、必ず暗記テストをして覚えさせます。
参考までに、筆者が行なっている暗記テストの内容を公開します。
・問題集の一問一答
・ノート(またはプリント)の重要語句
■ 理科
・問題集の一問一答
・ノート(またはプリント)の重要語句
■ 国語
・漢字ドリル
■ 英語
・新出単語
・(必要に応じて)教科書の本文
※もちろん、生徒によっても異なりますが、必要に応じた暗記テストを行っています。
【簡単】暗記テストで点数は上がる
ほとんどの中学生に暗記テストをしてみると、不正解な問題(語句)だらけです。そして、やり込み具合の甘さを筆者に指摘されます。
すると、この付箋を定期テストまでに外そうと、生徒たちは日夜暗記に努めるようになります。こうなればこちらの作戦通りでして、ほぼほぼ暗記できた状態で定期テストを迎えることができます。
もちろん、こんなことは学習塾ではできるはずがありません。そして、家庭教師に暗記テストをしてもらえば、定期テストくらいなら割と簡単に点数は上がります。
理由③:家庭教師の交代がない
前まで通っていた塾の先生がコロコロ代わりました。子どもが慣れた頃に先生が代わるので、なかなか成績が上がりませんでした。
このような話は、学習塾から家庭教師に切り替える保護者からよく耳にします。
学習塾の先生がコロコロ代わると、迷惑を被るのは通っている生徒さんたちですね。そして、保護者にとっても学習塾に対して不信感を抱くと思います。
家庭教師なら講師交代がない
家庭教師派遣会社から派遣される家庭教師は、よほどの理由がない限り、自らの意思で担当を外れることができません。
※これは、プロ講師に限らず学生講師も同じです。
そのため、学習塾のように先生がコロコロ代わるようなことはあり得ません。
「相性が合う」先生が最後まで担当
学習塾だと、教科によって担当の先生が異なります。しかも、自分で先生を選ぶことはできません。そのため、教科によって先生の好き嫌いがあってもおかしくありません。
一方、家庭教師では基本的には1人の先生が担当するので、お子さまとの相性が合わないミスマッチングの可能性は低くなります。
※もちろん、相性が合わない場合は家庭教師を交代してもらえます。
理由④:費用対効果が良い
家庭教師の料金って、学習塾よりも高い気がする…。
そんな声が聞こえてきそうですね。
確かに、家庭教師の料金は学習塾に比べると平均的には高いと思います。
しかし、ここで気をつけたいのが、塾や家庭教師の費用を単純に「高いか?安いか?」で比較するのが果たして正しいのか、ということです。
費用対効果で比較しよう
突然ですが、「料金が安いから」という理由だけで学習塾を選んでいませんか?
- 宿題の答えを写している
- 宿題をしていない
- ただ通っているだけ
- 友達と雑談している
もし、お子さまが上記のような状況に該当するなら、たとえ料金が安くても、それに見合った効果が得られるとは思えません。
そして、家庭教師ならお子さまが上記のような状況に該当することはまず起こりません。(先ほどご紹介した、「筆者が行なっている学習管理の内容」を読めば納得してもらえるはずです)
料金は少し高いですが、費用対効果は圧倒的に良いのです。
同じ料金で5教科を受講できる
学習塾の中には、受講する教科数によって料金が異なる学習塾も珍しくありません。
一方、家庭教師なら受講する教科数によって料金が異なることはありません。
欠席しても振替授業を受講できる
学習塾だと授業を欠席しても振替授業を受講できません。
一方、家庭教師なら授業を振り替えることができます。
短期講習の費用が不要です
学習塾のような夏期講習や冬期講習がないので、こうした短期講習の(追加)費用が不要です。
必要な費用は、月々の授業料と交通費(管理費が必要な会社もあります)のみです。
なお、家庭教師の料金の相場が気になる方は、「【中学生】高校受験の家庭教師の料金の相場は?【厳選10社を比較】」の記事をどうぞ。
【中学生】高校受験の家庭教師の料金の相場は?【厳選10社を比較】
「高校受験に家庭教師を利用したいけれど、相場はいくらくらいなんだろう?学生講師とプロ講師で料金はどれくらい違うの?それぞれの料金の相場を教えてください。」←このような疑問にお答えします。この記事では、筆者が厳選した10社の料金を比較し、家庭教師の料金の相場を調べました。
【経験談】筆者がプロ家庭教師を選んだ理由
塾講師と家庭教師の両方を経験した筆者ですが、現在は主にプロ家庭教師として指導をしています。
その理由は、家庭教師の方が生徒と保護者に喜んでもらえることが多いからです。
塾講師は忙しすぎる
完全に筆者の個人的な経験談ですが、塾講師は忙しすぎます。
今振り返ってみても、生徒一人ひとりに十分に目が行き届いているとは言えない状況でした。
時間をかけて授業の準備ができる
その点、家庭教師は一度に担当する生徒はどんなに多くても10名以下です。1日に指導する生徒も1人か2人です。
そのため、授業の準備に十分な時間をかけることができます。複数の授業の準備をしなければいけない塾講師とは違います。
家庭教師の方が合格実績を残せる
筆者の経験では、家庭教師の方が塾講師よりも合格実績を残せました。
その要因は、家庭教師の方が担当している生徒一人ひとりについて考えることができる、時間的な余裕があるからだと思います。
塾講師の頃は忙しすぎてそんな余裕はありませんでした。プロ家庭教師になってから、時間的な余裕の大切さを知りました。
補足:筆者の授業内容を公開します
なお、家庭教師の授業内容を詳しく知りたい方向けに、筆者が実際に行っている家庭教師での授業内容を公開しています。
興味がある方は、「【中学生向け】指導歴17年の現役プロ家庭教師の授業内容を公開します」の記事をご参照ください。
【中学生向け】指導歴17年の現役プロ家庭教師の授業内容を公開します
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番外編:よくある質問
ここからは、よくある質問のまとめです。
質問
個別指導塾と何が違うのですか?
答え
個別指導塾と家庭教師の共通点は、1対1の「マンツーマン指導」という点だけです。
※中には1対2や1対3の個別指導もありますが…
個別指導塾はあくまでも学習塾です。使用教材や授業内容(カリキュラム)などが予め決まっています。そのため、家庭教師では当たり前な、生徒や保護者の要望に沿った指導は行えません。
個別指導塾はあくまでも学習塾であり、集団指導か個別指導かの違いだけだとお考えください。
質問
学習塾の「厳しさ」に揉まれなくて大丈夫ですか?
答え
大丈夫です。
保護者の中には、学習塾の厳しさに揉まれて育った方も少なくないのでは?そのため、「高校受験=塾の怖い先生」というイメージが強いかもしれません。
しかし、厳しい環境でこそ学力は伸びる、というのは昔の考え方です。現在は、厳しさよりも個性を大切に、それぞれに合った方法で学力を伸ばすという考え方が主流です。
その証拠に、「学習塾が合わない」という中学生も少なくありません。学習塾にこだわる必要はなく、お子さまにピッタリな方法を選べば構いません。
質問
学習塾に通わないと、「受験モード」にスイッチが入らないのでは?
答え
心配ありません。
学習塾に通っていなくても、周りの同級生との会話が影響して受験モードにスイッチが入ります。また、中3になると家庭教師の授業でも高校受験に関する内容が増えるので、自然と受験モードにスイッチが入ります。
むしろ、家庭教師は1対1なので、学習塾に通っている中学生よりも早くから受験モードにスイッチが入る中学生が多い印象です。
質問
近所の学習塾で「定期テストの過去問」がもらえるそうです。
答え
定期テストの過去問は不要です。
実は、筆者も塾講師をしていた頃に定期テストの過去問を生徒に解かせていました。
しかし、定期テストの過去問を目当てに学習塾に通う中学生ほど勉強しません。「過去問があるから大丈夫」とか、「少しでも楽をしたい」という考え方になってしまうようです。
また、定期テストの過去問を使って勉強すると偏った範囲を勉強することに繋がり、高校受験に向けた学力が定着しないのでおすすめしません。
ちなみに、定期テストは教科書とノート、学校のワークを暗記すれば十分に高得点が狙えます。
まとめ:家庭教師を選ばない理由はない
というわけで、今回は以上です。
塾講師と家庭教師の両方を経験した筆者目線で、学習塾よりも家庭教師がおすすめな理由について解説しました。
もちろん、すべての中学生に家庭教師が合うとも限りませんし、学習塾が合うという中学生もいるでしょう。ですので、あくまで筆者の個人的な意見であることはお忘れなく。
それでも、個人的には家庭教師を選ばない理由はないと思っています。読者の皆さんにそれが伝わり、納得・安心して家庭教師を選んで頂けたら幸いです。
最後に、参考記事をまとめつつ、記事を終わりにしたいと思います。
【中学生】家庭教師の料金の相場
【中学生】高校受験の家庭教師の料金の相場は?【厳選10社を比較】
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