
夏休みの自由研究のテーマが決まらない…どんなテーマを選べばいいのかなぁ…おすすめのテーマとレポートの書き方を教えてください。
このような悩み・疑問にお答えします。
この記事の内容
- 「夏休みの自由研究」とは?
- 【テーマの選び方】ポイントは「なぜだろう?」
- 【夏休みの自由研究】おすすめのテーマは?
- 上手なレポートの書き方
記事の信頼性
この記事を書いている筆者は塾講師・家庭教師での指導歴16年ほど。中学校と高校の理科の教員免許も持っています。
夏休みの自由研究について、多くの小・中学生の疑問・質問に答えてきました。
この記事では、そんな筆者がおすすめする自由研究のテーマをご紹介します。
また、自由研究のレポートの書き方についても解説します。
この記事を読めば、夏休みの自由研究は解決します!
夏休みの自由研究とは?
夏休みの自由研究について、ご存知でない方向けに簡単に説明しておきます。
既にご存知の方は、「【夏休みの自由研究】おすすめのテーマは?」へジャンプしてください。
小・中学校の夏休みの宿題です
小・中学校の夏休みの宿題として出されるのが自由研究です。
※もちろん学校にもよります。
算数や国語、社会は「夏休みのドリル」など、テキストが宿題に出されるのに対し、理科の宿題は「自由研究」が出されることがあります。
【自由研究】テーマがなかなか決まらない
夏休みに入ると、小・中学生から自由研究に関する質問をよく耳にします。
- 自由研究のテーマが決まりません
- おすすめのテーマを教えてください
- レポートの書き方が分かりません
決められたテーマについて調べる普段の宿題とは違い、自らテーマを選ぶ自由研究は、小・中学生には慣れないかもしれません。
また、自由研究では何か難しい実験をしなければいけないと思っている小・中学生が多いようです。
【テーマの選び方】ポイントは「なぜだろう?」
ここでは、自由研究のテーマの選び方について解説します。
ポイントは下記の4つです。
- ポイント①:興味がある分野からテーマを探す
- ポイント②:「なぜだろう?」と思うことを探す
- ポイント③:夏休みにしかできないテーマを選ぶ
- ポイント④:実験や観察が必要なテーマを選ぶ
それぞれのポイントについて、具体的に解説していきます。
ポイント①:興味がある分野からテーマを探す
自由研究におっくうになる小・中学生の多くが、自由研究そのものに興味がありません。
※興味のない分野や難しい内容を選ぶ必要はありません。少しでも興味のある分野からテーマを選べば良いのです。
興味がある内容について調べよう!
まずは日常生活の中で、興味・関心があることについて考えてみましょう。
その内容をヒントに、関連のある現象や事物について調べれば良いのです。
※難しい科学の本を引っ張ってきて、その中からテーマを探す必要などありません。
■理科と全く関係のないもので構いません。興味があるもの、思いついたものをいくつか書き出してみましょう。
例:野球、サッカー、ゲーム、読書、食事、お菓子、睡眠、ペット、自転車…
■どんなものでも構いません。とにかく書き出せるだけ書き出します。
ポイント②:「なぜだろう?」と思うことを探す
自分自身が「なぜだろう?」と疑問に感じることについて、調べたり実験することが自由研究の本来の目的です。
そこで、さきほど書き出した中から「なぜだろう?」と思う現象や事物がないか探してみましょう。
小・中学生が思う「なぜだろう?」とは…
小・中学生は、日常生活のどんなことに「なぜだろう?」と感じるのでしょうか?そして、その「なぜだろう?」から、どんな研究テーマが選べるのでしょうか?
ここでは、実際に筆者がこれまでに経験した、小・中学生の「なぜだろう?」と、その疑問から選んだ自由研究のテーマをいくつかご紹介します。
- なぜ夏になるとセミが鳴く?→
研究テーマ「セミの生態について」
- なぜカビ取りでカビが落ちる?→
研究テーマ「カビ取りの成分について」
- なぜ流れ星が流れる?→
研究テーマ「流れ星の正体について」
- ホットケーキはなぜ膨らむ?→
研究テーマ「ホットケーキミックスの成分について」
少し意外なテーマもあるかもしれませんね。それでも、お子さま自身が疑問に感じることをテーマに選ぶことが、自由研究の成功に繋がるかと思います。
ポイント③:夏休みにしかできないテーマを選ぶ
テーマの候補がいくつかあるなら、夏休みにしかできないようなテーマを選びましょう。
週末にできる実験や、インターネットで調べればすぐに分かる内容ではなく、時間をかけることで実感・確認できるようなテーマを選びましょう。
ポイント④:実験や観察が必要なテーマを選ぶ
自由研究では、実験や観察を行うことが大切です。
疑問に感じたことを調べることも研究ではありますが、自由研究では実験や観察を行うことをおすすめします。
自由研究で求められる研究とは?
- (1) 実験で検証する
- (2) 観察で確認する
疑問に対する答えは、本やインターネットで調べれば分かります。自由研究では、調べたことを実験や観察を行うことで、自分の目で検証・確認します。
【夏休みの自由研究】おすすめのテーマは?
自由研究のテーマがなかなか決まらない小・中学生も少なくありません。
そこで、ここでは理科の先生でもある筆者が、おすすめのテーマと自由研究の内容について解説します。
理科の先生おすすめ!自由研究のテーマは?
1つに絞るのは難しいですが、個人的におすすめなのは「月の満ち欠け」です。
確かに、私たちが普段から目にする月の形は様々ですし、見える時間帯も異なります。そこで、月の満ち欠けについて調べたり観察することで、これまで疑問だったことを理解するきっかけとなります。
このように、身近な自然現象に関する疑問を研究する意義は大きいですね。しかも、実際に観察して確認することができるので、自由研究のテーマにピッタリかと思います。
自由研究の内容は?

自由研究では、どんなことを研究すればいいの?
こんな疑問を抱いている小・中学生も多いはず。
そこで、「月の満ち欠け」を例に、自由研究の内容について詳しく解説します。
自由研究の内容【することは3つある】
- 内容①:本やインターネットなどで調べる
- 内容②:実験や観察で確認する
- 内容③:調べたこと・確認したことについて考察する
内容①:本やインターネットなどで調べる
まずは、月の満ち欠けについて、疑問に思っていることをインターネットや本で調べます。
- なぜ、月の満ち欠けが起こるの?
- 月の満ち欠けの周期は?
- 月の出、月の入りの時刻は?
疑問に思っていることの答えだけでなく、調べる中で重要な内容があれば、そのことについてもまとめると良いですね。
内容②:実験や観察で確認する
次に、内容①で調べたことについて、実際に実験や観察で確認します。
月の満ち欠けの場合なら、調べたことが本当にその通りなのか、観察して確認します。
観察する内容
- 一晩の月の動きを観察する→
月の形と動く速さを確認する
- 1カ月にわたって月を観察する→
月の満ち欠けの周期を確認する
- 1カ月間、毎晩同じ時刻に同じ方角を観察する→
月の位置を確認する
観察する内容は、内容①で月の満ち欠けについて調べて分かったことをヒントに考えましょう。
内容③:調べたこと・確認したことについて考察する
小学生にとっては、考察
という言葉は難しいかもしれません。
※そのため、小学生は考察を省略しても構いません。
考察とは、「実験や観察の結果から考えること」を意味します。
考察の内容
- 調べたこと(理論)と実験・観察した結果が一致しているかを検証する
- 一致していない場合は、その理由を予想する
- 実験や観察ができなかった場合は、結果を予想する
ここで、実験や観察ができなかった場合について、少し補足しておきます。
月の満ち欠けでは、天候によって観察できない日がありますね。その場合、前後の日の記録から、観察できなかった日の記録を予想します。
実験でも同様に、何らかの理由で実験が失敗した場合には、その原因や理由を考えます。また、実験が失敗しなかった場合に得られたであろう、正しい実験結果を予想します。
上手な自由研究レポートの書き方
ここでは、自由研究のレポートの書き方について解説します。
※ただし、学校の先生から書き方を指定されているなら、それに従って自由研究のレポートを作成しましょう。
上手な自由研究レポートの書き方
自由研究レポートは、項目に分けてまとめていきます。
そうすることで、見やすく、分かりやすいレポートになります。
ここでは、月の満ち欠けについて研究した場合を例に、項目ごとの具体的なまとめ方について解説します。
自由研究レポートの項目
- (1) テーマ
- (2) 目的
- (3) 実験器具・準備物
- (4) 実験方法・観察方法
- (5) 実験結果・観察結果
- (6) 考察
- (7) 感想・まとめ
- 参考文献
続いて、各項目の詳しい内容について解説してきます。
(1) テーマ
自由研究のテーマを書きます。
(2) 目的
研究を行う目的を書きます。
なぜ、その研究を行うのか、何を調べたいのか、何を知りたいのか、動機が分かるように書きましょう。
(3) 実験器具・準備物
実験や観察を行うために必要な実験器具や準備物を書きます。
レポートを読んだ人が、同じ実験や観察を行うために必要なものを全て書きます。
(4) 実験方法・観察方法
実験や観察の方法を番号を付けて説明します。
- 観察1:月の満ち欠け
1-1 月が観察できる夜に、月をカメラで撮影し、月の形を記録する。
1-2 その後、1カ月にわたって毎晩同じ時刻に月をカメラで撮影し、月の形を記録する。 - 観察2:月の動き
2-1 一晩の間に月がどのように動いているのかを調べる。
2-2 1時間ごとに月をカメラで撮影し、月の位置を記録する。
(5) 実験結果・観察結果
実験結果や観察結果をまとめます。
スケッチしたものや写真で撮影したものがあれば、レポートに貼ります。
特に、時間の経過とともに変化がある記録は、図や写真を入れるようにしましょう。結果のまとめ方を考えながら実験や観察を行うことをおすすめします。
- 月の満ち欠けの写真を並べて、1日おきの月の形の変化をまとめる。
- 同じ時刻の月の位置の変化を1日おきにまとめる。
- 一晩の1時間おきの月の位置をまとめる。
(6) 考察
実験結果や観察結果が、理論上のものと一致するかを検証します。
教科書や参考書、図鑑、インターネット等を使って、実験結果や観察結果が正しいのかを調べます。
結果が理論と一致する場合は、それを確認できたことを書きます。一致しない場合は、その原因について考えたり調べたりしたことを書きます。
- 月の満ち欠けは、約〇日の周期で起こることが確認できた。
- 東の空から月の出し、南中したのち、西の空に月の入りすることが確認できた。
- 月の出の時間と月の入り時間は、毎日〇時間ずつずれていた。
- 8月×日は曇っていて月は観察できなかったが、前日と翌日の記録から図のように予想した。
(7) 感想・まとめ
小学生の自由研究なら感想で構いません。
中学生以上は、下の例を参考に研究についてまとめましょう。
- 今回の自由研究では、「月の満ち欠けと動き」について約1カ月間にわたって観察を行った。月の満ち欠けについては、実際に観察することで学校の授業や教科書の内容を深く理解することができた。
- 月の動きについては、月の出の時間が日々変わることを知らなかったため、夜になっても月が観察できず、苦労することが多々あった。
- また、昼間の時間帯に月の出する日があり、インターネットや新聞に月の情報が掲載されていることの意義を知ることができた。
- 1カ月にわたって観察を行ったからこそ気付けたことも多く、自然界の法則に改めて興味を持った。
感想・まとめでは、研究の成果だけでなく、自分自身の率直な感想を書くと良いでしょう。
参考文献
最後に、自由研究に使用した書籍やインターネットのページURLを書きます。
小学生の自由研究では、省略されることがほとんどです。
まとめ
というわけで、今回は以上です。
夏休みの自由研究について、おすすめのテーマと自由研究レポートの書き方について解説しました。
皆さんの自由研究に、多少なりとも参考になれば幸いです。
最後に、夏休みの過ごし方に関する記事をまとめておきます。
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