【中学受験・高校受験】過去問・赤本はいつから?【使い方も解説】

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中学生
赤本の使い方を知りたい受験生

受験の過去問・赤本はいつから解くのかなぁ…。何周解けばいいの?点数が取れない時はどうすればいいの?赤本の使い方を教えてください。

このような疑問にお答えします。

この記事の内容

  • 【中学受験・高校受験】過去問・赤本はいつから解く?
  • 【何周解く?】赤本のおすすめの使い方【プロが解説】
  • 【プロが厳選】入学試験の過去問題集【おすすめ3選】

記事の信頼性

この記事を書いている筆者は、塾講師・家庭教師での中学受験・高校受験の指導歴17年ほど。毎年のように入学試験の過去問題集・赤本を使って受験指導を行っています。

この記事では、そんな筆者の経験を踏まえて、過去問・赤本を解き始めるタイミングや使い方について解説します。また、筆者が厳選した、おすすめの入学試験の過去問題集もご紹介します。

【中学受験・高校受験】過去問・赤本はいつから解く?

入学試験の過去問題集・赤本を解き始めるタイミングは中学受験と高校受験で異なります。

赤本を解き始めるタイミング

  • (1) 中学受験の場合:小6の夏休み以降
  • (2) 高校受験の場合:中3の冬休み以降

上記の通り。
中学受験と高校受験とで赤本を解き始めるタイミングが大きく違いますね。

その理由は、中学受験の入学試験は年明け1月に入ればすぐです。一方、高校受験は最も早い国立高専や私立の入学試験でも2月の中旬です。

以上を踏まえた上で、それぞれの場合について詳しく解説します。

(1) 中学受験の場合:小6夏休み以降

まずは中学受験の場合から。
赤本を解き始めるタイミングは、志望校や受験勉強の状況によって大きく前後します。

難関校を志望するなら、夏休み中に第一志望校の直近5年分の過去問を一度は解いておくべきです。その一方で、まだまだ基礎学力が定着していないなら、夏休みに赤本を解き出すのは早すぎるかと思います。

また、夏休み以降に志望校が決まる受験生も少なくありません。そこで、志望校が決まり次第赤本を解き始めることをおすすめします。

※ただし、遅くても入学試験の1カ月前に当たる12月上旬には赤本を解き始めるようにしましょう。

学習塾や家庭教師を利用しているなら、担当の先生に赤本を解き始めるタイミングを相談するのがベストです。

(2) 高校受験の場合:中3の冬休み以降

続いて高校受験の場合です。
赤本を解き始めるのは、冬休み以降で構いません。

その理由は、2学期が終わらないと解けない問題が入学試験に含まれているためです。
※正確には、2学期の期末テストが終わった後に3学期の内容を予習しないと、入学試験の全ての問題を解くことはできません。

また、中3の2学期は定期テストだけでなく校内学力テストが実施されます。忙しすぎて、赤本を解いている時間はほとんどありません。

【高校受験】赤本を解き始めるタイミング

  • 私立高校の赤本:冬休み以降
  • 公立高校の赤本:私立高校の受験終了後

2学期の期末テスト終了後、12月上旬から3学期の内容を予習します。そして、中3の学習範囲が全て終わり次第、冬休み以降を目処に私立高校の赤本を解き始めます。

その後、2月の私立高校の入学試験が終了次第、3月の公立高校の赤本を解き始めます。

遅すぎるように感じるかもしれませんが、学校の学習ペースや入学試験の日程を考慮すると、上記のタイミングがベストです。

なお、赤本の使い方を含めた中3受験生の冬休みの過ごし方については、「【高校受験】中3受験生の冬休みの過ごし方【おすすめ勉強法も解説】」の記事で解説しています。

よくある質問:中3の夏休みに赤本を解いてもいいですか?

もちろん構いませんが、赤本を使った勉強は夏休みの受験勉強には適していません。

上記でも解説した通り、入学試験の問題に未学習の範囲が含まれるためです。また、中1からの総復習や9月以降の模擬テストに向けた準備など、夏休みにすべきことが他にもたくさんあるからです。

なお、夏休みの受験勉強の具体的な内容については、「【中3夏休み】塾に行かない受験生のおすすめ勉強法【問題集も紹介】」の記事で解説しています。

【何周解く?】赤本のおすすめの使い方【プロが解説】

ここからは、赤本おすすめの使い方について解説します。

※赤本の使い方は、中学受験でも高校受験でも基本的には同じです。ただし、小6の受験生にとって、難易度が高い内容は臨機応変に省略・簡素化してください。

【赤本の使い方】3つのポイント

  • ポイント①:赤本に直接ではなく、ノートに解く
  • ポイント②:3回繰り返して解く
  • ポイント③:不正解だった問題のやり直しをする

上記の通り。
個人的には、この3つのポイントを実践できれば、志望校合格が現実味を帯びてくるかと思います。

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

ポイント①:赤本に直接ではなく、ノートに解く

1つ目のポイントは、赤本に直接ではなく、ノートに解くことです。

その理由は、2つ目のポイントでもある、赤本を3回繰り返して解くためです。
赤本に直接解いてしまうと、2回目以降に解く際のヒントになってしまいます。

※もちろん、計算やメモは構いません。赤本への書き込みは、後で消しゴムで消せる程度にしましょう。

また、数学や理科の計算過程もノートに残しておきましょう。不正解の際の見直し・やり直しに役立ちます。

丸付け・採点をして、点数を記録しよう!

赤本の巻末に答案用紙があり、出版社が想定した配点が書かれています。
この配点を参考に採点します。

※ちなみに、問題によって配点に大きく差がない高校受験では、答案用紙の配点を参考にする必要はありません。下記の計算式を用いて、正解した問題数の割合で点数を算出すれば構いません。

点数 (100点満点) = (正解した問題数) ÷ (問題の総数) ×100

ノートの最終ページに、「点数一覧表」を作り、年度別、教科別、回数別に点数を記録しましょう。一覧表を作ることで、点数の変化がひと目で分かります。

ポイント②:3回繰り返して解く

2つ目のポイントは、3回繰り返して解くことです。

入学試験の過去問は、数年間に及ぶ受験勉強の集大成です。赤本の習熟度が志望校の合否に影響すると言っても過言ではありません。

3周しなければいけない理由

入学試験の内容は、学校ごとに大きく異なります。

そのため、志望校の入学試験の特徴と出題傾向を研究し、頭に叩き込んで入学試験にのぞまなければいけません。

入学試験の直前に赤本をちょこちょこっと解いたとか、毎日赤本を眺めた、くらいでは話になりません。

赤本に収録されている、直近5年〜6年の入学試験の過去問を9割以上正解できるまで繰り返し解きます。そのためには、最低でも3回は繰り返して解かなければいけません。

大切なことは、学習塾の入試直前対策などの問題集を解くことではありません。赤本を繰り返し解き、これから戦う相手を徹底的に研究することです。

1回目はほとんど解けなくて良い

赤本を解いてみると思った以上に難しく、ほとんど解けないことも珍しくありません。

しかし、1回目はほとんど解けなくても構いません。
ほとんどの受験生が半分も正解できないので、心配する必要はありません。

そして、たとえ1回目で半分も正解できなくても、3回目で9割以上正解することは可能です。

試験時間を計るのは3回目だけで良い

赤本を解く際、試験時間を計るのは最後の3回目だけで構いません。
その理由は下記の通り。

  • 1回目:解けない問題が多く、試験時間が余るから
  • 2回目:1回目からの学力の定着を確認することが目的だから

もちろん、1回目や2回目に参考として試験時間を計っても構いませんが、あくまで過去問を解くこと、過去問に慣れることに重点を置きましょう。

※補足:試験時間を意識しながら解く練習は、2学期以降の模擬テストで鍛えられるので、そこまで気にする必要はありません。

ポイント③:不正解だった問題のやり直しをする

3つ目のポイントは、不正解だった問題のやり直しをすることです。

たとえ過去問を3回繰り返して解いたとしても、ただ解いているだけでは学力は定着しません。不正解だった問題をノートにやり直し、暗記しなければいけません。

あなただけの「志望校の攻略本」を作ろう!

やり直し用のノートを1冊用意しましょう。
そして、赤本の解説を参考に、不正解だった問題のやり直しをします。

やり直しでの目標は、あなた専用の「志望校の攻略本」を作ることです。
ノートを見直した時に、あなたの苦手な問題とその解き方がひと目で分かるものを作りましょう。

※やり直しでの注意点:解説の丸写しはNG!
不正解だった問題の解説をノートに丸写ししても意味がありません。2回目、3回目に正解するためのやり直しをしましょう。入学試験の前日にノートを見直す自分に向けて、手紙を書くイメージで攻略本を作っていきます。

ノートを毎日見直そう!

やり直しをしたノートは毎日見直し、解き方や知識を暗記しましょう。
と言いますのも、見直しと暗記をしないと2回目、3回目での点数アップは期待できません

2回目、3回目でも不正解だった問題は要注意です。あなたの弱点をまだ克服できていない証拠です。ノートに付箋を貼って、集中的に見直すようにしましょう。

赤本を解き、やり直しをして暗記をする。地道な作業ですが、これができる中学生は決して多くはありません。そして、この地道な努力こそが合否を分けることになるのです。

【プロが厳選】入学試験の過去問題集【おすすめ3選】

入学試験の過去問題集は赤本だけではありません。
ここでは、筆者が厳選したおすすめの過去問題集を3冊ご紹介します。

結論は、赤本にこだわらず、用途に合ったものや使いやすそうなものを選べば構いません。

入学試験の過去問題集【おすすめ3選】

  • おすすめ①:英俊社「学校別入試対策シリーズ」(赤本)
  • おすすめ②:教英出版「入学試験問題集」
  • おすすめ③:株式会社ガクジュツ「高校入試・虎の巻」

おすすめ①:英俊社「学校別入試対策シリーズ」(赤本)

筆者が指導している、関西で有名な入学試験の過去問題集(赤本)です。

学校別に、直近の入学試験の過去問が5年~6年分収録されています。(解答・解説・答案用紙付き)
公立高校の赤本には、英語のリスニング問題を収録したCDが付いています。

個人的には、特別な理由がなければこのタイプの過去問題集を選べば間違いないかと思います。

※他の地域にお住いの方は、この英俊社「学校別入試対策シリーズ」(赤本)と同じタイプの過去問題集がおすすめです。

おすすめ②:教英出版「入学試験問題集」

教英出版の「入学試験問題集」は、実際の入学試験の問題用紙と答案用紙に近いプリント形式(B4サイズ)の過去問題集です。(解答・解説・答案用紙付き)

入学試験本番を想定した練習をしておきたい方におすすめです。

おすすめ③:株式会社ガクジュツ「高校入試・虎の巻」

株式会社ガクジュツの「高校入試・虎の巻」は、公立高校の入学試験を10年分収録した過去問題集です。

一般的な過去問題集が5年分の過去問を収録しているのに対し、こちらの過去問題集は10年分の過去問を収録しています。

しかも、一般的な過去問題集とほぼ同じ価格なので断然お得です。ライバルよりも過去問をやり込みたい受験生は、こちらの過去問題集を購入しましょう。

ただし、全国17都府県にしか対応していないので、まずは公式サイトで確認してみることをおすすめします。
»「高校入試・虎の巻」公式サイトはこちら

まとめ

というわけで、今回は以上です。

過去問・赤本を解き始めるタイミングや使い方について解説しました。また、筆者が厳選した、おすすめの入学試験の過去問題集もご紹介しました。

この記事の内容は、ほぼほぼ筆者が塾講師・家庭教師として受験生に指導している内容そのものです。

あとは、受験生の皆さん自身が、やりやすいようにアレンジしてもらえればと思います。

この記事が、多少なりともその参考になれば幸いです。

最後に、中学受験と高校受験に役立つ記事をまとめておきます。

【中学受験】おすすめ参考書「自由自在」

中学受験での社会と理科の基礎学力の定着には、増進堂・受験研究社が出版している「自由自在」がおすすめです。

なお、自由自在がおすすめな理由については、「【中学受験の参考書】自由自在を選ぶべき理由をプロが解説【口コミ】」の記事で解説しています。

【高校受験】おすすめ市販問題集

夏休みの受験勉強におすすめな高校受験用の市販の問題集は、下記の記事で紹介しています。

時事問題の対策に!「時事問題に強くなる本」

冬休み以降の受験勉強で使用する、時事問題対策のおすすめ問題集です。

なお、「時事問題に強くなる本」を使った時事問題の勉強法については、「【これ1冊!】入試の時事問題の対策におすすめな問題集【勉強法も解説】」の記事で解説しています。

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