【中学受験】国語の長文読解に必要なテクニック【3つだけです】

小学生
受験生
国語の長文読解が苦手な受験生

国語の長文読解が苦手です。参考書や問題集を使っても成績が上がりません。長文読解に必要なテクニックを教えてください。

このような悩み・疑問にお答えします。

この記事の内容

  • 【中学受験】国語の長文読解に必要なテクニック【3つだけです】
  • 【試験時間が足りない】語彙力が足りないことが原因です
  • 【長文読解のコツ】克服する方法は簡単です

記事の信頼性

この記事を書いている筆者は、塾講師・家庭教師での中学受験の指導歴16年ほど。
これまでに、国語の長文読解が苦手な受験生を数多く指導してきました。

この記事では、そんな筆者の経験を踏まえて、長文読解に必要なテクニックについて解説します。
また、長文読解で時間が足りない原因や、長文読解を克服するためのコツについても解説します。

※筆者が実際に、受験生に指導しているテクニックを公開します。参考書や問題集を解いても長文読解を克服できない受験生は、ぜひ参考にしてみてください。

【中学受験】国語の長文読解に必要なテクニック【3つだけです】

長文読解を克服するために、参考書や問題集を購入される受験生の保護者も少なくないと思います。

しかし、こうした参考書や問題集を使っても、長文読解はなかなか克服できません。

その理由は、参考書や問題集で紹介されている長文読解のテクニックが多すぎるからです。

【参考書・問題集】紹介されているテクニックが多すぎる

中学受験の国語の参考書や問題集では、長文読解を解く際に使えるテクニックを20も30も紹介しています。

※そのほとんどは、ある決まりに従って問題文に線を引いたり、丸や四角で語句を囲む、「マーキング」と呼ばれるテクニックです。

しかし、小学生である受験生がこうしたテクニックをすべて習得することは、ほぼ不可能と言っても過言ではありません。

そもそも、長文読解が苦手だということは、文章を読むことが得意ではありません。そんな受験生が、20も30もテクニックを覚えていたら、問題文を読むこと自体がおろそかになってしまします。

実際に、こうしたテクニックを習得しようとして、下記のような失敗をしている受験生を数多く目にしてきました。

  • テクニックを覚えきれない
  • マーキングが機械的な作業になっている
  • かえって問題文の内容が頭に入ってこない

この失敗から分かることは、「こうしたテクニックは、全ての受験生にとって有効な方法であるとは限らない」ということです。

問題文の内容を理解するために行うマーキングが、結果的には受験生にとっての負担になってしまうことがあるのです。

筆者が指導していた受験生の中には、マーキングに時間がかかってしまい、かえって長文読解の成績が下がった受験生もいました。

長文読解に必要なテクニック【3つだけです】

とはいえ、マーキングは長文読解では非常に重要なテクニックです。

そこで、筆者が受験生におすすめしているのは、「マーキングするものを3つだけに限定する」という方法です。

  • マーキング①:登場人物と繰り返し出てくる語句を囲む
  • マーキング②:筆者の考えに線を引く
  • マーキング③:重要だと感じた箇所に線を引く

上記の通り。
それぞれのマーキングについて、詳しく解説します。

マーキング①:登場人物と繰り返し出てくる語句を囲む

まずは、囲む語句を絞ります。

物語文では登場人物に、説明文では繰り返し出てくる語句のみを囲みます。
※ちなみに、丸、四角のどちらで囲っても構いません。

この2つは、長文読解でまず押さえるべき語句です。物語文では誰の言動なのか、説明文では何の話なのかを常に考えながら読み進めていきます。

マーキング②:筆者の考えに線を引く

次に、説明文での筆者の考えに線を引きます。

「〜だと考えます」とか「〜と思います」、「〜だと言うことができます」など、表現は様々ですが、筆者の考えに気をつけながら読むことで、筆者が文章で何を伝えたいのかが分かります。

そして、その内容さえ分かれば、文章の全体像をつかむことができます。実際、中学受験では筆者の主張を答えさせる問題が多いですね。

マーキング③:重要だと感じた箇所に線を引く

最後に、受験生自身が重要だと感じた箇所にも線を引きましょう。

曖昧に聞こえるかもしれませんが、自分で考えて線を引くことが大切です。上記の失敗例の通り、決められたルールに従ってマーキングを行うと、機械的な作業になってしまい意味がありません。

自分で考えて線を引くことで、どこが重要なのか感覚的に分かるようになっていきます。

その上で、下記の箇所に気づけるようになることを目指してください。

  • 物語文:登場人物の感情が動いた箇所
  • 物語文:時間や場面が変わった箇所
  • 説明文:同じ内容を別の文で表現した箇所
  • 説明文:反対の意見を述べた箇所

上記のような箇所は、すぐには気づけません。しかし、それを見つけることに集中しすぎると、かえって文章の内容が頭に入ってきません。

そこで、初めは自分が重要だと感じた箇所に線を引くことから始めます。やがて、「どこが重要な箇所なのか」を自分で気づけるようになります。

【試験時間が足りない】語彙力が足りないことが原因です

受験生
国語の長文読解が苦手な受験生

公開テストの試験時間が足りません…。

こんな声をよく耳にします。

その原因の多くは、長文読解に必要な語彙力が不足していることです。

【長文読解】語句の意味を理解していく作業です

大前提として、長文読解は問題文の内容を理解しなければ問題を正解することはできません。そのため、問題文で目にした語句の意味を短時間で理解していく必要があります。

語彙力が不足していると問題文の内容を理解できません。その結果、問題文を読むのに時間がかかってしまい、試験時間が足りなくなるのです。

どのような語彙力が必要なのか?

ここでは、筆者が普段指導している、大手進学塾「浜学園」の公開テスト(小5)に含まれていた語句をご紹介します。

  • ニッチ:隙間を意味する語
  • 人道的:人道主義の立場にかなったさま
  • まことしやか:事実や内心をつくろって本当めかす有様や態度
  • 当惑:事に当たってどうしてよいかわからず、とまどうこと
  • エビデンス:根拠、証拠、裏づけ
  • ダイバーシティー:多様性
  • おざなり:その場かぎりのまにあわせ。いい加減

上記の通り。
小学生が日常生活では耳にしない(目にしない)ような語句が、数多く含まれていますね。

こうした語彙力が不足しているなら、まずは語彙力を増やさなければいけません。語彙力の不足を解消しなければ、いつまで経っても長文読解の成績は上がりません。

語彙力を増やすのにおすすめな方法

筆者が受験生におすすめしているのは、小学生新聞の購読です。

そもそも、語彙力は短期間では増えません。長期的に文章を読む習慣を定着させることで、少しずつ増えていきます。それなら、読書よりも受験対策の記事が多い小学生新聞を読まなければ損です。

事実として、小学生新聞で扱われた時事ニュースが、入学試験の社会や理科でバンバン出題されています。

なお、おすすめの小学生新聞は「【中学受験】小学生新聞が必要な3つの理由とは?【おすすめも紹介】」の記事で紹介しています。

【長文読解のコツ】克服する方法は簡単です

ここまでの内容をまとめると、長文読解を克服するためのコツは下記の2ステップです。

  • ステップ①:語彙力を増やす
  • ステップ②:3つに限定してマーキングをする

まずはステップ①から。
語彙力を増やすことで問題文の内容を短時間で理解できるようになります。このステップ①をクリアすることで、「試験時間が足りない」という問題が解決します。

次にステップ②です。
この記事でご紹介したように、「3つに限定して」マーキングしながら問題文を読みます。

上記の2ステップは、順番が逆ではいけません。必要な語彙力を増やさなければ、効果的なマーキングはできません。そして、どちらか片方だけを鍛えても効果を発揮しません。バランスよく鍛えることが肝心です。

まとめ

以上、国語の長文読解に必要なテクニックである、3つのマーキングについて解説しました。また、長文読解で時間が足りない原因や、長文読解を克服するためのコツについても解説しました。

繰り返しになりますが、中学受験の長文読解の参考書や問題集を使っても、長文読解はなかなか克服できません。お子さまがつまずいている原因を調べ、そこからアプローチしていく必要があります。

そのヒントとして、筆者が指導している内容である、「長文読解に必要な語彙力の習得と、最低限のマーキングテクニックを使った解き方」をご紹介しました。

多少なりとも参考になれば幸いです。

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