【中学受験】国語の成績が上がらない2つの理由【苦手克服の方法も解説】

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受験生
国語が苦手な受験生

国語の成績が上がりません。他の教科よりもひどいのはなぜ?苦手克服の方法を教えてください。

このような悩み・疑問にお答えします。

この記事の内容

記事の信頼性

この記事を書いている筆者は、家庭教師・塾講師での中学受験の指導歴17年ほど。これまでに、国語が苦手な受験生を数多く指導してきました。

この記事では、そんな筆者の経験を踏まえて、国語の成績が上がらない理由について解説します。また、国語の苦手克服の方法についても解説します。

【中学受験】国語の成績が上がらない2つの理由

  • 理由①:これまでに読んできた文章量が影響するから
  • 理由②:他の教科とは勉強法が異なるから

実際には様々な理由があるのですが、上記の2点が大きく影響していると考えています。

それぞれの理由について、詳しく解説していきます。

理由①:これまでに読んできた文章量が影響するから

国語のテストでは、膨大な量の問題文を読み、その内容を短時間で理解しなければいけません。

その際、問題文を読むスピードや理解度は、受験生本人が持っている語彙力や読解力に大きく左右されます。

そして、この語彙力や読解力は、受験勉強ではなく、これまでに読んできた文章量が影響します。

そのため、進学塾に通って受験勉強を頑張っても、他の教科と同じようには成績が上がらないことも珍しくありません。

中学受験に必要な語彙力と読解力

中学受験に必要な語彙力と読解力の目安となるのが、大手進学塾の公開テストです。

参考までに、大手進学塾の浜学園公開テスト(小5)の問題文に含まれていた語句をご紹介します。

  • ニッチ:隙間を意味する語
  • 人道的:人道主義の立場にかなったさま
  • まことしやか:事実や内心をつくろって本当めかす有様や態度
  • 当惑:事に当たってどうしてよいかわからず、とまどうこと
  • エビデンス:根拠、証拠、裏づけ
  • ダイバーシティー:多様性
  • おざなり:その場かぎりのまにあわせ。いい加減
  • パンデミック:感染症や伝染病の世界的大流行

小学生が日常生活では耳にしない(目にしない)ような語句が、数多く含まれていますね。

こうした語句が含まれる文章を短時間で理解できるだけの語彙力と読解力が必要です。

文章を読む習慣が定着しているか?

上記でご紹介した語句を見ても分かるように、国語の成績には受験生本人の語彙力と読解力が大きく影響します。

当然ながら、それは今後の国語の成績においても同じです。中学受験に必要な語彙力と読解力を習得しなければ、いつまで経っても国語の成績は上がりません。

※後ほど詳しく解説しますが、個人的には文章を読む習慣を定着させなければ、中学受験に必要な語彙力と読解力は習得できないと考えています。問題集を解くだけでは習得できません。

理由②:他の教科とは勉強法が異なるから

ここまで読めば、国語が他の教科とは勉強法が異なることにお気付きかもしれません。

まさにその通りで、他の教科のように、受験勉強を頑張っていれば成績が上がるというわけではありません。

「真面目に頑張ってるのに、どうして国語だけはこんなにひどいの?」という経験をされた保護者も少なくないはずです。

「塾に通っていれば大丈夫」は危険!

学習塾では、テキストと問題集を使って問題の「解き方」を教えます。

しかし、実際のテストでは膨大な量の問題文を読み、その内容を短時間で理解しなければいけません。もし、問題文の内容を理解できないなら、問題の「解き方」を勉強しても成績が上がるはずがありません。

「問題集を解くうちに、やがて問題文の内容を理解できるようになる」と主張する塾講師がいます。しかし、これも受験生本人がこれまでに読んできた文章量に左右されます。

大切なことなので繰り返しますが、「塾に通っていればやがて成績は上がるはず」という考え方は危険です。

「解く力」よりも「読む力」を!

国語以外の教科では、テキストや問題集を使って「解く力」を鍛えることで成績はどんどん上がっていきます。

一方、国語の場合は「解く力」を鍛えるだけでは成績は上がりません。先ほどからも触れているように、まずは問題文の内容を理解しなければいけません。

そのため、国語の受験勉強においては、「解く力」よりも「読む力」を優先して鍛えることが重要です。

ほとんどの受験生がこのことに気づかず、他の教科と同様に「解く力」ばかりを鍛えています。その結果、いつまで経っても「読む力」が定着せず、問題文の内容を理解できずにいます。

【プロが解説】国語の苦手克服の方法

ここからは、国語の苦手克服の方法について、実際に筆者が受験生に指導している内容を公開します。

結論としては、問題文の内容を理解するための「読む力」を習得することに重点をおきます。

苦手克服の方法【3ステップ】

  • ステップ①:文章を読む習慣を定着させる
  • ステップ②:「知らない語句」をノートにまとめる
  • ステップ③:ノートにまとめた語句を暗記する

それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。

ステップ①:文章を読む習慣を定着させる

大前提として、文章を読まなければ「読む力」は習得できません。

そして、「読む力」を習得できれば、下記の2点で大きな効果が期待できます。

  • (1)選択問題:正しい選択肢が分かる
  • (2)記述問題:正しい文章が書ける

問題文の内容を理解できれば、選択問題で正しい選択肢を選べるようになります。また、記述問題でも主語と述語の関係が正しい文章を書けるようになります。

特に、記述問題に必要な正しい文章を書く力は、ある程度の文章量を読まなければ習得できません。

読む習慣の定着におすすめな方法

文章を読む習慣の定着には、小学生新聞の購読がおすすめです。

そもそも、文章を読む習慣は短期間では定着しません。長期的に文章を読むことで、少しずつ定着していきます。それなら、読書よりも中学受験に関する記事が多い小学生新聞を読まなければ損です。

事実として、小学生新聞で扱われた時事ニュースが、入学試験の社会や理科でバンバン出題されていますよ。

なお、小学生新聞で国語の成績が上がる理由については、「【中学受験】小学生新聞で国語の成績が上がる3つの理由【おすすめも紹介】」の記事で解説しています。

ステップ②:「知らない語句」をノートにまとめる

ステップ①「文章を読む習慣を定着させる」の中で目にした「知らない語句」の意味を辞書で調べ、ノートにまとめます。

※公開テストなど、受験勉強で目にした「知らない語句」も含みます。

語彙力が増えることで、自然と読解力が定着していきます。

実は、これまでも「知らない語句」を目にしてきたのですが、それらを放ったらかしにしてきたために、語彙力が増えず、読解力が定着しなかったのです。

「知らない語句」を知らないままにしていては、いつまで経っても苦手克服はできません。

ステップ③:ノートにまとめた語句を暗記する

最後に、ノートにまとめた語句を暗記します。

と言いますのも、ノートに語句をまとめるだけでは語彙力は増えないからです。

ノートにまとめた語句は、そう遠くない将来に再び目にする日がやってきます。

その時、「あ!この語句知ってる!」となれば、語彙力が増えている証です。そうでなければ、見直しが足りないということです。

まとめ

というわけで、今回は以上です。

中学受験において、国語の成績が上がらない理由について解説しました。また、国語の苦手克服の方法についても解説しました。

繰り返しになりますが、国語の成績には、これまでに読んできた文章量と他の教科とは異なる勉強法が影響します。こうした特徴を理解した上で、「解く力」よりも「読む力」を重視して、苦手克服に取り組むことが重要です。

あくまで、個人的な意見ではありますが、多少なりとも参考になれば幸いです。

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