家庭教師だけで中学受験は乗り切れるの?進学塾に通わずに志望校に合格できるのか不安だなぁ…。家庭教師だけで志望校に合格する方法を教えてください。
このような悩み・疑問にお答えします。
この記事の内容
記事の信頼性
この記事を書いている筆者は、家庭教師での中学受験の指導歴18年ほど。現在はプロ家庭教師として、「家庭教師だけ」で受験生を志望校合格に導いています。
この記事では、そんな筆者の経験を踏まえて、家庭教師だけで志望校に合格できる理由について解説します。また、家庭教師だけで志望校に合格する方法についても解説します。
※ちなみに、個人的には「家庭教師だけ」が中学受験の最もおすすめな方法です。読者のみなさんに安心して家庭教師を選んでもらえるように、家庭教師で食べている筆者が感謝の気持ちを込めて執筆します。
【中学受験】家庭教師だけで合格できる3つの理由
中学受験と聞くと、「進学塾に通う」というイメージが強いかもしれません。
なので、家庭教師だけで志望校に合格できるのか、不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
しかし、結論からお話しすれば、家庭教師だけで志望校に合格することは十分に可能です。
家庭教師だけで合格できる理由
- 理由①:すべての受験生に進学塾が合うとは限らないから
- 理由②:必要な教材はすべて市販でそろうから
- 理由③:お子さまのペースに合わせた指導を受けられるから
主な理由は上記の3点です。
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
理由①:すべての受験生に進学塾が合うとは限らないから
実は、通っていた進学塾をやめて、家庭教師に切り替える受験生は少なくありません。
進学塾をやめた理由を尋ねてみると、
- 授業のペースについていけなかった
- 宿題が多すぎてこなせなかった
- 成績が上がらなかった
といった声が返ってきます。
このような状況に、「このまま進学塾に通い続けて大丈夫かしら?」と危機感を覚えたそうです。
逆転合格ならプロ講師の一択です
小3や小4の頃から進学塾に通い始め、小6を前に志望校合格に黄色信号が灯っているなら、迷わず家庭教師に切り替えることをおすすめします。
その理由は、指導経験が豊富なプロ講師なら、1年もあれば現状からの逆転合格が十分に狙えるからです。
ただし、経験が浅い学生講師ではなく、指導経験が豊富なプロ講師の一択です。
進学塾の公開模試は誰でも受験できる
進学塾が開催している公開模試は、進学塾に通っていなくても受験できます。
なので、公開模試を受験するために進学塾に通い続ける必要はありません。
また、(関西であれば)五ツ木書房が主催する「五ツ木・駸々堂模試」のような模試を受験する方法もあります。
【中学受験・関西の模試】五ツ木・駸々堂模試がおすすめな3つの理由
「中学受験におすすめな関西の模試を知りたいなぁ…。五ツ木・駸々堂模試がいいって聞いたけれど、どうなんだろう?五ツ木・駸々堂模試について詳しく教えてください。」←このような疑問にお答えします。この記事では、関西の中学受験の模試なら五ツ木・駸々堂模試がおすすめな理由について解説しています。
理由②:必要な教材はすべて市販でそろうから
中学受験に必要な教材はすべて市販のものでそろいます。
しかも、市販の参考書や問題集は、進学塾と同じレベルかそれ以上のものがほとんどです。
塾専用教材も購入できます
ちなみに、学習塾で使用している問題集は、塾専用教材なので一般の方は購入できません。
しかし、家庭教師なら塾専用教材を(塾関係者と同じように)購入できます。
理由③:お子さまのペースに合わせた指導を受けられるから
進学塾の講師は数十名の生徒を同時に指導しなければいけません。当然ながら、すべての生徒に目が行き届く訳ではありません。
一方、家庭教師が指導する生徒は1人だけです。しかも、生徒のペースに合わせて指導します。
両者を比較すると、家庭教師の方が効果的な指導を受けられることは明らかです。
生徒の理解度を見極められる
生徒の理解度には個人差があり、集団指導では一人ひとりの理解度を見極めることはできません。
一方、家庭教師はマンツーマン指導なので、
- どこまで理解しているか?
- どこでつまずいているか?
- 今、何をすべきか?
を常に見極めながら指導できます。
生徒の理解度を考慮しながら授業が進んでいくので、効率よく学習できるわけです。
保護者の要望が伝わりやすい
進学塾とは異なり、家庭教師の指導内容にはカリキュラムがありません。指導内容は家庭教師と保護者とで話し合って決めます。
なので、保護者の要望が伝わりやすく、指導内容にもすぐに反映されます。当然、授業の満足度も上がります。
また、授業後の指導報告の際に家庭教師と話す時間があるので、お子さまの学習状況や受験に関する悩みなども相談もできます。
面談時だけでなく、常日頃から先生とコミュニケーションが取れる点は、学習塾にはない家庭教師の大きなメリットだと思います。
家庭教師だけで志望校に合格する方法【ポイントは5つ】
ここからは、家庭教師だけで志望校に合格する方法について解説していきます。
個人的には、下記の5つのポイントを押さえれば大丈夫かなと思います。
家庭教師だけで合格する方法
- ポイント①:学生ではなく、経験豊富なプロ講師を!
- ポイント②:1回2時間を週2回(月8回)が理想
- ポイント③:遅くても小6までにスタートを!
- ポイント④:教材はすべて市販のもので大丈夫
- ポイント⑤:指導内容は家庭教師に任せてOK!
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
ポイント①:学生ではなく、経験豊富なプロ講師を!
結論は、1人で4教科を指導できる、経験豊富なプロ講師の一択です。
その理由は、「家庭教師だけ」の場合、家庭教師の指導力が受験の合否に大きく影響するからです。指導経験が少ない学生講師には任せられません。
要注意:講師の複数人体制はNG!
理由は下記の通り。
- 4教科バランスよく宿題を与えなければいけないから
- 苦手教科により多くの指導時間を割く必要があるため
- 受験勉強のペースを誤らないため
担当する先生によって宿題の量や授業のペースが違うと、どうしても過不足が生じてしまいます。これでは、「生徒の何から何まですべてを把握できる」という家庭教師の強みを活かせません。
1人で4教科を指導できる家庭教師なら、無駄なく、そして効率よく、お子さまの学力を最大限に伸ばせます。
ポイント②:1回2時間を週2回(月8回)が理想
個人的には、「1回2時間を週2回(月8回)」が理想の指導時間と指導回数です。
※ただし、偏差値65以上の難関校であれば、週3回が必要なこともあります。
理由は下記の通り。
- 4教科を指導するためには、1回あたり約2時間が必要だから
- 2日、または3日おきに宿題のチェックが必要だから
とはいえ、お子さまの理解度や学習状況によってベストな指導時間と指導回数は変わってきます。なので、このあたりは担当の家庭教師に相談されてはと思います。
ポイント③:遅くても小6までにスタートを!
「いつから家庭教師を始めるべきですか?」という質問をよく耳にしますが、これは受験生本人の学力によって異なります。
ただし、「遅くても小6までにはスタートしたい」というのが筆者の意見です。
その理由は、
- 家庭教師の指導に慣れるのに時間がかかるから
- 苦手な教科・単元の克服に時間が必要だから
- 模試を受験しながら、1年間で学力を上げるから
などが挙げられます。
【いつから?】中学受験で家庭教師が必要な3つの状況【現役プロ講師が解説】
「中学受験で家庭教師を利用するなら、いつからがベストなのかしら…。どんな状況になったら家庭教師が必要なんだろう?家庭教師が必要な状況について教えてください。」←このような疑問にお答えします。この記事では、中学受験で家庭教師が必要な3つの状況について解説しています。
ポイント④:教材はすべて市販のもので大丈夫
先ほども触れましたが、受験勉強に使用する教材はすべて市販のものでそろいます。
※ただし、進学塾をやめて家庭教師に切り替える場合は、それまで使用してきた進学塾の教材をそのまま使用することもできます。
このあたりの使用する教材に関しては、ある程度は担当の家庭教師に任せて大丈夫かと思います。
ポイント⑤:指導内容は家庭教師に任せてOK!
進学塾のようなカリキュラムがないので、指導内容は家庭教師がお子さまに合わせて考えます。
とはいえ、経験豊富なプロ講師なら、指導内容は家庭教師に任せてOKです。
参考までに、筆者が実際に行なっている指導内容と指導方針をご紹介します。
指導内容
- (1)前回の宿題の確認と解説
- (2)暗記確認テスト
- (3)新しい単元の解説
- (4)問題演習
- (5)次回までの宿題決め
上記の内容を1教科ずつ、合計3(または4)教科を指導します。
※ただし、暗記確認テストは国語、理科、社会のみ実施します。また、算数の計算が苦手な受験生のみ計算確認テストを実施します。
指導方針
- 小5〜:「受験用の問題集」を使った単元別学習
- 小5後半〜小6冬:模試対策
- 小6夏休み〜入学試験:志望校の入学試験の過去問対策
- 小6秋〜入学試験:苦手克服と暗記学習
小5後半までは基礎学力を定着させ、その後は模試を受験しながら応用力を鍛えていくイメージです。
小6の夏休み以降は、志望校の入学試験の過去問を9割以上正解できるまで、繰り返しやり込みます。
中学受験は「家庭教師だけ」がおすすめ!
冒頭でもお話ししたように、個人的には「家庭教師だけ」が中学受験の最もおすすめな方法です。
進学塾から家庭教師への切り替えも多い
先ほども触れましたが、小5の秋から冬にかけて、進学塾をやめて家庭教師に切り替える受験生も少なくありません。
しかし、途中で指導者や指導方法が代わることは、失敗するリスクも含んでいます。まして、受験生本人にとっては大変なことです。
それなら、はじめから家庭教師を選んだ方が失敗するリスクも低いと思います。
「家庭教師だけ」推しの家庭教師会社もある
中学受験に強い家庭教師派遣会社を中心に、「家庭教師だけ」のコースに力を入れている会社もあります。
例えば、首都圏の「代々木進学会」の場合なら、ベテランのプロ講師のみで中学受験合格を目指す「家庭教師完全指導コース」がそれです。
※代々木進学会では、利用者の約3割が家庭教師だけで中学受験合格を目指しているそうです。
せっかくなら、こうした「家庭教師だけ」推しの会社を選ぶことをおすすめします。
なお、筆者がおすすめする家庭教師派遣会社をまとめた「【中学受験】プロの筆者がおすすめする家庭教師5社【選び方も解説】」の記事もご参照ください。
【中学受験】プロの筆者がおすすめする家庭教師5社【選び方も解説】
中学受験におすすめな家庭教師派遣会社を知りたい方向け。この記事では、家庭教師歴18年の現役プロ家庭教師である筆者が厳選した、「この会社なら間違いない!」というおすすめの5社を紹介しています。また、家庭教師派遣会社の「選び方のポイント」についても解説しています。
まとめ
というわけで、今回は以上です。
中学受験で、家庭教師だけで志望校に合格できる理由について解説しました。また、家庭教師だけで志望校に合格するための方法についても解説しました。
繰り返しになりますが、中学受験は家庭教師だけで志望校に合格できます。特に、進学塾で成績が上がらない受験生は、今すぐにでも家庭教師に切り替えることを強くおすすめします。
ただし、「学生ではなく、経験豊富なプロ講師を!」など、この記事で解説した「家庭教師だけで志望校に合格する方法」の5つのポイントを必ず押さえるようにしてください。
念のためにおさらいしておきましょう。
家庭教師だけで志望校に合格する方法
- ポイント①:学生ではなく、経験豊富なプロ講師を!
- ポイント②:1回2時間を週2回(月8回)が理想
- ポイント③:遅くても小6までにスタートを!
- ポイント④:教材はすべて市販のもので大丈夫
- ポイント⑤:指導内容は家庭教師に任せてOK!
家庭教師だけで中学受験を乗り切れるのか、そんな不安を感じている読者のみなさんの背中を押せたなら幸いです。
最後に、中学受験の家庭教師選びに役立つ記事をまとめつつ、記事を終えたいと思います。
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