中高生のスマートフォンが当たり前になった現代では、耳にイヤホンをして、音楽を聴きながら勉強する子どもをよく目にします。
- 音楽を聴きながら、本当に勉強できるの?
- 子どもの「勉強中のイヤホン」が心配…
このような疑問・悩みにお答えします。
家庭教師・塾講師として、15年にわたって中高生を指導している、筆者が解説します。
「勉強中のイヤホン」基本的にはOKな理由は?
「勉強中のイヤホン」で、本当に勉強できるの?
このような疑問をお持ちの保護者の方も多いと思います。
インターネットで調べてみても、様々な意見があるようです。
中高生の指導歴15年の筆者の考えは、下記のツイートの通りです。
勉強中のイヤホンは基本的にはOKです。
— pandablog@プロ家庭教師 (@panda332018) January 8, 2022
周りの雑音を遮断することで、作業効率アップが期待できます。
ただし、暗記を伴う勉強には、効率ダウンの懸念があります。
メリットとデメリットを理解し、状況に応じて使い分けることがポイントですね!#勉強中のイヤホン #勉強中の音楽
精神的にも多感な中高生の中には、なかなか勉強に向き合えない子どもがたくさんいます。好きなことや楽しいこと、興味があることにしか集中できない時期でもあります。
そんな中高生が、音楽を聴くことで勉強できるなら、ひとまず「勉強中のイヤホン」をOKとし、テストの結果を見てみましょう!という考えです。
音楽を聴きながら勉強しても、成績がよい中高生が数多く存在するのも事実です。
「勉強中のイヤホンはOK」2つの理由
ここからは、「勉強中のイヤホンがOK」の理由について、もう少し具体的に解説します。
まずは、「勉強中のイヤホンがOK」な2つの理由です。
- 理由①:勉強への影響は、個人差があるため。
- 理由②:短時間で一気に集中力が高まるため。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
理由①:勉強への影響は、個人差がある
1つ目の理由は、「勉強への影響は、個人差があるため」です。
学習塾の自習室を覗いてみると、音楽を聴きながらもくもくと勉強している中高生がたくさんいます。
そんな音楽を聴きながら勉強している中高生の成績は、よい生徒もいれば、そうでない生徒もいます。
つまり、「音楽を聴きながら勉強 = 成績が悪い」とは限らないのです。
実際、騒がしいカフェで勉強している学生や、電車の車内でイヤホンをしながら参考書を読んでいる学生を見かけます。
つまり、勉強中のイヤホンが勉強に与える影響は、個人差があるということです。よい影響を受ける子どももいれば、そうでない子どももいます。
「勉強中のイヤホンがダメ」とは、一概には言えないようですね。
理由②:短時間で一気に集中力が高まる
2つ目の理由は、「勉強中のイヤホンで、短時間で一気に集中力が高まるため」です。
教室や自習室、バスや電車の車内など、30分以内の隙間時間に勉強する場合、音楽を聴くことで一気に勉強モードにスイッチを入れることができます。
周りの声や雑音をシャットアウトすることで、短時間で一気に集中力を高めるサポートになるのです。
【勉強中のイヤホン】メリットとデメリットは?
「勉強中のイヤホン」デメリットはないの?
筆者個人的な見解では賛成の「勉強中のイヤホン」。もちろん、メリットばかりではありません。
勉強中のイヤホンが、勉強に与える影響は人それぞれです。
そのため、一人ひとりが「音楽を聴きながら勉強することのメリットとデメリット」を正しく理解することが大切です。
【勉強中のイヤホン】メリットは?
まずは、メリットから見ていきましょう。
主なデメリットは、下記の3点です。
- メリット①:勉強する「きっかけ」になる。
- メリット②:周りの音を遮断できる。
- メリット③:作業効率が上がる。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット①:勉強する「きっかけ」になる
先ほども触れたように、多感な時期である中高生にとって、なかなか勉強に向き合うことができない子どもが数多く存在します。
そんな中高生にとって、音楽を聴きながら勉強することで、勉強する時間が苦痛に感じなくなったり、楽しい時間に感じる「きっかけ」になるようです。
もちろん、勉強に集中できないほど大音量で音楽を聴くなら問題ですが、適度な音量でイヤホンをしながらでも勉強する「きっかけ」となるなら、大きなメリットだといえます。
メリット②:周りの音を遮断できる
音楽を聴きながら勉強することで、周りの音を遮断できます。
子どもの家庭環境は、家庭によって大きく異なります。中には、隣の部屋のテレビの音や家族の話し声が聞こえてくることもあります。そうした周りの音に気が散ってしまい、勉強に集中できない場合もあります。
音楽を聴きながら勉強することで、突発的な音が外部から入ってくることがなくなり、周りに勉強の邪魔をされずに済みます。
同じ音でも、周りの人の話し声よりも音楽の方が、集中力を保つことができるということです。
メリット➂:作業効率が上がる
メリット②と重複するかもしれませんが、音楽を聴きながら勉強することで、作業効率が上がることが期待できます。
学校の課題やレポートを作成する際、どこか決められた作業を淡々とこなすような時があります。
そんな「作業」に近い内容の勉強を行うときには、BGMとなる音楽があった方が、作業に没頭できるかもしれません。
【勉強中のイヤホン】デメリットは?
続いて、デメリットです。
主なデメリットは、下記の2点です。
- デメリット①:暗記の妨げになる。
- デメリット②:音楽がないと集中できなくなる。
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
デメリット①:暗記の妨げになる
最も懸念されるデメリットは、「暗記の妨げになること」です。
音楽を聴きながら勉強していて、頭に入ってるの?
このような心配をされている保護者の方も多いのではないでしょうか?
当然のことですが、暗記する際に別の音が耳に入ってくれば、集中力は分散されます。そのため、暗記したつもりでも暗記できていなかったり、音楽を聴かない時と比べて暗記に時間要することに繋がります。
ただし、個人差があり、音楽を聴きながらでも暗記ができる中高生もいます。
そこで、暗記の妨げになるように感じられるようなら、暗記をする時は音楽を聴かないようにすることが賢明です。
デメリット②:音楽がないと集中できない
もう1つのデメリットは、「音楽を聴きながらでないと、集中できないこと」です。
音楽を聴きながら勉強することに慣れてしまうと、音楽がないと集中できなくなる子どもがいます。
しかし、いつでもイヤホンをしながら勉強できるとは限りません。学校での自習時間に、音楽を聴きながら勉強することは基本的に許されません。
音楽がなければ勉強する気になれない、集中できない、という状態にならないよう、音楽と適度な距離を保ちながら日々の勉強へ取り入れることが大切です。
【勉強中のイヤホン】注意すべきことは?
「勉強中のイヤホン」注意点は?
音楽を聴きながら勉強することは、決して悪いことではありません。また、音楽を聴きながら勉強することが、勉強に与える影響には個人差があります。
つまり、音楽を聴きながら勉強することがよいか、そうでないかは、もはや個人の問題なのです。
親である自分が音楽を聴きながら勉強できなくても、子どもは音楽を聴きながら勉強できるかもしれません。
子どもに注意点を理解させる
「音楽を聴きながら勉強することがダメ」と頭ごなしに叱っても、子どもは納得しません。
そこで、音楽を聴きながら勉強することを止めさせるのではなく、音楽を聴きながら暗記を伴う勉強をする際には、集中力が下がることが注意点である、と伝えることが大切です。
音楽を聴きながら勉強することのメリットとデメリットを子ども自身が理解し、必要に応じて音楽を聴きながら勉強すればよい訳です。
注意点を理解した上で、音楽を上手に利用することが大切なんだ!
まとめ
今回の記事では、「『勉強中のイヤホン』な理由と、音楽を聴きながらの勉強の注意点」について解説しました。
この記事のおさらいです。
- 筆者の個人的な見解では、「勉強中のイヤホンは基本的にはOK」。
- 「勉強中の音楽」のメリットとデメリット、注意点を理解することが大切。
音楽を聴きながら勉強したいのならば、注意点を理解することが大切です。しかし、たとえ音楽を聴きながら勉強ができても、テストでよい点数を取れなければ何の意味もありません。
テストの結果や成績を踏まえて、音楽と勉強の関係や在り方について、子ども自身に考えさせることをおすすめします。
最後に、小・中・高校生の保護者向けに、子育ての参考になる情報をまとめておきます。
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